7月25日例会
湘南ミニナイトウォーク・江ノ島の花火  15Km

集合場所は平塚駅南口下車、徒歩15分の湘南海岸公園である。コースリーダーは福井、伊藤(康)、和澤の3氏。江ノ島の花火を観る企画はこれまで3回計画されたが、いずれも皇太后の服喪や台風による中止によって、不調に終った経緯がある。しかも前日の天気予報では台風の接近によって雨、当日の午前中も所によっては雨があり、またもや雨に見舞われるのではないかと懸念された。しかし、午後からは晴れ上り、本企画挑戦4度目のチーフリーダー福井さんの悩みも杞憂に終わり、235名もの参加者があった。

定刻より5分遅れて5時5分、背後から厳しい西日を受けて出発。一般的コースなら黒松林を抜けて砂浜を相模川の河口まで歩く設計となるのだが、5日の夕涼み七夕ウォ−クと同じ道になるとの理由で、今日は千石河岸という住宅地の中を通り、レッドロブスターの少し手前、お地蔵さんのある所から国道134号線に出た。

5時25分、湘南大橋を渡る。台風の影響なのか、橋の下まで波が打ち寄せていた。河口の杭に頭と腹が白い黒い鳥が羽を休めていた。「今日、逗子の二子山で三光鳥の雛が孵った姿を観ました」と興奮して語ってくれたバードウォーチャーのFさんに尋ねたが、三光鳥一筋のご様子だった。

湘南大橋は全長約1キロ、皆さん、太陽を背に前向きにひたすら歩いていたが、時には後ろ向き、振り返ると夕焼けの富士山の姿、いいんですよ。5時32分、橋を渡り切る。川辺に下りてゴルフ練習場の横を通り、相模川の左岸を歩く。左側は流域八市四町の汚水処理を行っている巨大終末下水処理施設である。

やがて海に出る。台風の接近で波が2米以上もあるというのにサファーの姿が見られる。「遭難したら我々の税金がかかるし、救助する人だって命がけ、けしからん」と怒る御仁あり。右手遠方に江ノ島、近くに烏帽子岩が見える。「烏帽子岩は岩の見え方や波の様子によって、天候の状態を釣り人に教えてくれます」「戦後、米軍の実弾演習の標的となったことがあります」 FWAのウォーカーは物知りの方が多い。

テトラポットに打ち寄せる波の音を間近に聞きながら進むと、柳島キャンプ場入口。小休止である。どなたかご婦人が「赤とんぼが飛んでいますよ」という。見上げると数十匹の赤とんぼの群れ。人によっては花火よりも珍しい光景となるかもしれない。キャンプ場入口から江ノ島の湘南海岸公園までは、全長8.4キロのサイクリングロードとなっていて、所どころにボードウォークもある。平日、薄暮とあって行き交う人は少ない。

6時10分茅ヶ崎漁港、20日に浜降祭の神事があった所である。その先、茅ヶ崎海岸海水浴場、今、改名してサザンビーチに13分に到着する。コースのほぼ中間点、予定時間よりも35分も早い到着である。6時45分まで軽食・トイレ休憩が告げられる。海辺の中ほどに見慣れないモニュメントがあった。直径3米余りのCという形をしたチタン製のモニュメントは、14年3月竣工したものであった。輪の中央から烏帽子岩が望まれ記念写真撮影スポットとの案内があったが、誰も写真など撮る人はいなかった。

サザンビーチから先、解散場所の辻堂海浜公園までは自由歩行となるため、案内のスタッフ6名は配置に付くため休む暇なく先発した。「これから、暗くなりますのでご注意して歩いて下さい」との会長の挨拶、解散式を終えて出発したのは丁度7時、日没、懐中電灯を手にしての歩行となる。今日の満潮は7時、打ち寄せる白い大きな波と音だけの道、テトラポットがなければ侵食されてしまう砂浜のない海辺の道が続く。

7時20分、ヘッドランド。ハンマー状に海にせり出した人工の突堤は、沿岸流から砂浜が削り取られるのを防ぎ砂浜を維持している。風がなく蒸し暑い。茅ヶ崎ゴルフ場入口を過ぎると、花火を観ようとする人がちらほら海辺に出て来ている。

菱沼海岸を過ぎ、7時30分、一発目の花火。「オー」という歓声が期せずして上がるが、花火の音は波の音に消されて遠い。花火は8時30分まで1時間に5千発上がるというふれこみである。平均すれば1秒に1.4発上がる計算になるのだが間がある。大牟田さんが、「さいか屋の地下で二尺玉が展示されているのを見ましたが、大玉の周りに小玉が沢山付いて夫々一発なんです」と。納得である。花火を見やりながら思い思いのペースで歩いているようだ。

 汐見台公園辺りからは見物客で浜辺は賑わう。かなり大きく見えるが音は遠く小さい。8時、辻堂海浜公園へ通じるブリッジ。ここから先、さらに江ノ島方面に進む人と、辻堂駅に出る人と別れた。「花火は音と硝煙だよ」という御仁は先を急いだ。今日は満月、花火の横に大きな月があったのが印象的であった。8時10分、スイーパが到着し、例会は無事終わった。  
2002/7/26 会員番号42 八柳 修之