特別ウオーク                                                
清里高原ウォーク
和澤  潔
   今年4回目を迎え恒例となった八ヶ岳の高原ウオークは109,10日開催された。

 9日午前645分定刻、2台の大型バスは95名の参加者を乗せて小田急デパート前を
出発。どの顔も早朝、曇り空にも拘らず元気一杯、こぼれるばかりの笑顔である。車内では挨拶、コースの紹介に続いてPR上手の正田さんから「今日のお昼ソフトクリームサービスします。お店自慢のきのこ汁もありますがこれは有料です」とアナウンス。大方の反応はソフトクリームときのこ汁では取り合わせが悪くピンと来ないと冷たい。そこですかさず、「お握りをきのこ汁で美味しく戴いて、デザートにソフトクリームを召し上がって下さい」の説明に一同納得の様子。

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  足柄、双葉のサービスエリアで休憩して午前
11時、第一日のスタート地点八が岳自然ふれあいセンターに到着。ここで、地元八が岳歩こう会の皆様の出迎えを受ける。日野春の彼女、ZOOMママさんなど懐かしい顔が見え久し振りの再会に挨拶の輪が広がる。

  江尻会長の「八ヶ岳の皆さんに感謝して歩こう」の挨拶に一同大きく頷いて元気に出発。今日のコースは「いにしえの“トロッコ道”を行く」と名付けられた。八ヶ岳の物知り博士多賀さんのお話では、その昔美し森の辺りは伐採した材木を運ぶトロッコ軌道が走っていた様である。下見の折、多賀さんが考えて下さったネーミングである。紅葉が美しい雑木林の山道を1時間ほど歩くと昔の“トロッコ道”に出る。軌道は取り払われトラック道になっている為、往時を偲ぶことは出来ないがなんとなく雰囲気は感じられた。1240分待望の美し森に到着。空は大分明るいが肌寒い天気。一杯300円のきのこ汁が大人気、具のキノコは大ぶりで柔らかくお味噌とも合って腹にしみわたる。下見の折、ここのキノコ汁はとても美味しくそれだけで毎週ここへ登ってくると言う御仁に会ったが成る程と思う。デザートのソフトクリームも大人気、それもその筈ご当地ジャージー牛乳でつくられたソフトだからでしょうか。

  
1320分記念撮影も無事終わって山を下る。振り返れば雲間から赤岳が顔を出し、前方には甲斐駒、北岳が霞んで見える。晴天なら素晴らしいだろうと思うが明日を期待しようと誰かがつぶやいた。同感である。カラマツ林、白樺の間の見事な紅葉に気を奪われていると足元にはこれまた見事なキノコがあり思わずシャッターを切る。道にはウッドチップが敷かれており歩きやすい。伺うと地元の人がボランテヤでウッドチップ敷きを遣っているそうだ。昨年も訪れた展望テラスで休憩、漸く晴れ上がり牧草地の彼方に茅ケ岳がスッキリした姿を見せる。明日は快晴に違いない、足取りも軽く今日のゴール自然ふれあいセンターに向う。

   定刻15時にゴール、締め括りに多賀さんから清里の父と慕われるポール.ラッシュ博士のエピソードが紹介され、清里が単なるリゾート地ではなく日本の歴史に大きく関わった場所であった事を知った。多賀さんのお話は昨年もそうだったが明快で分かりやすい。一同、清里に対する愛着を感じつつ、今日の宿舎藤沢市八ヶ岳野外体験教室に向う。

   夕食の後、講堂で藤沢市レクリエーション協会主催の合同懇親会が開かれた。フォークダンス、日本舞踏の各同好会の出し物に続いてわが湘南ふじさわウオーキング協会は正田、谷村ご両人のハーモニカ伴奏で旅愁などの小学唱歌のコーラスを披露した。リハーサルなしぶっつけ本番の出演であったが大成功、参加者の拍手喝采を受けた。

   翌朝10日朝は絶好の秋晴れである。朝食前の一時、みんな屋上からその全容を見せた赤岳、横岳の雄姿に驚嘆し、これをバックに記念撮影するグループが何組もあった。830分体験教室を出発、途中恒例のビックリ市で買い物をして今日のスタート地点清里ハイランドパークに向う。今日のコースは「清里ハイランドウオークどきどきコース」である。先日、当地で開催されたツーデーマーチのコースで副会長平井さんのご推奨である。平井さんの想いはわれわれに里山ウオークの醍醐味を経験させたい様である。雄大な清里ハイランドをバックに記念撮影、平井さんの指導で準備体操、コース紹介の後930スタート。

  歩き出して漸く体が温まる。気持ち良い朝日が差し込む林間を
20分程進むとリフトが待っている。二人一組の約10分の空中遊泳、気分爽快、リフレッシュしてリフトを降りる。いよいよ標高1900Mの頂上を目指して最後の登り、1020分頂上着。南アルプスから富士、奥秩父に至る眺望を楽しんで山を下る。今回のウオークの最大の難所、平井さんを先頭に慎重に下る。素晴らしい紅葉を立ち止まって眺めたいが深い谷間から吹き上げる風で足元がすくみ、のんびりした気持ちには中々なれない。11時過ぎには全員無事羽衣の池に着く。ここで、平井さんから羽衣の池に纏わる神話を伺う。富士山に住む女の神様との背高論争をした男の神様の神話をはじめこの辺りは神々しいが何となくロマンチックな土地柄であると思ったのは私一人か。

   高根荘でのトイレ休憩に時間が掛かったため、今日のもう一つのビューポイント「天望台」は割愛し八ヶ岳牧場で昼食の後、赤い橋で有名な「東沢大橋」に向う。思う存分紅葉を楽しんで定刻1430分清泉寮にゴールした。ここで、平井さんはじめ八ヶ岳の皆さんとお別れである。平井さんはわれわれに「天望台」の素晴らしい眺望を見せたかった様で、お別れのご挨拶で「藤沢の皆さんは天女よりニュウヨーク(入浴)がお好きですね」と温厚な平井さんにしては珍しく皮肉をおっしゃった。みんな平井さんのお言葉を胸に再会を誓ってお別れした。その後、温泉で汗を流し20時少し前藤沢に無事帰着した。  ()

写真の説明

1. 漆に気をつけて:出発前、自然ふれあいセンター女性職員の説明は大変勉強になりました。
2. いにしえのトロッコ道を行く:往時を偲び黙々と歩く。ひんやりした空気が気持ちよい。
3. きのこ汁:具が大きくて柔らかくお味噌にも合って大人気でした。
4. 見事な紅葉:カラマツ林の中を行くと一際鮮やかな紅葉がありました。今年は昨年より紅葉が早い様です。
5.  大きなきのこ:足元に見事なきのこを見つけました。食べられると良いですね。
6.  展望テラスから茅ヶ岳:スッカリ晴れ上がり、明日は快晴でしょう。
7.  多賀さんのスピーチ:第一日の締め括りに多賀さんから清里の父と慕われるポール.ラッシュ博士のエピソードの
    紹介、多賀節も
滑らかでした。
8.  正田、谷村ご両人のハーモニカ伴奏で:夕食後のレク協、合同懇親会ではコーラスを紹介、大いに盛り上がった。
9.  待望の赤岳、横岳:10日早朝、体験教室屋上より。
10. 今日も元気で:八ヶ岳歩こう会平井副会長の指導でストレッチ、今日はゲレンデの上まで上ります。
11. 空中漫歩:標高差200Mをリフトで上る。約10分紅葉を眺めながら気分爽快。
12. 頂上目指して:平井さんの先導で、急坂であるがみな元気良く。
13. 難所を下る:大きな岩の横たわる急坂を一歩ずつ下る。
14. 神話の里:平井さんから羽衣の池に伝わる神話のお話がありました。
15. 東沢大橋より遥か赤岳を望む。昔を思い出しました。
16. 色づき始めた紅葉私のメルトモ八ヶ岳のZOOMママさんが撮影されたものです。
17. 有難うございました:平井副会長以下の皆さん2日間本当に有難うございました。湯河原でお待ちしています。