中国紀行文

九寨溝(きゅうさいこう)を歩いてきました

会員番号548 濱 敏昭

今年9月末、中国は四川省の成都から北へバスで1泊2日かかって「黄龍」、また半日かかって、世界遺産に登録されている「九寨溝」にやっとたどり着きました。ここはヒマラヤ山脈が東にのびて段々と低くなっていく途中の中国・岷山(ミンサン)山脈(最高峰5,588m)内にある秘境です。標高3,000mの高地に原始林を背景に大小合わせて108の湖沼が点在し、湖と清流、湿地帯の連なりで全長40kmあまりの英字のY型にのびた景勝地です。総面積6万ヘクタールで湖、河沿いを木道、遊歩道が整備され、アップダウンはありますが歩き易い。「黄龍」と同じく現在中国が力を入れている観光地です。

この附近は中国少数民族であるチベット族が住み、独特の衣装をつけた人々が我々の面倒を見てくれています。また色々の幟を立てたチベット宗教のラマ教寺院が点在し、漢民族部落と違った雰囲気でした。

湖沼、河畔を天然ガスで動く無料バスが多く走っており、自由にバス停で降りて散策し、疲れたらまた次の景勝地へバスで移動するというウォーキングスタイルです。要所にトイレ専用のバス(運転手付)、仮設トイレが設けられており、中国内のトイレ事情とは異なり、すがすがしい気持ちでした。

以前、NHKと中国テレビの合作の「九寨溝」が放映され中国で人気を呼びました。日本でも放映され、ご記憶の方も多いと思いますが、その影響か中国々内は勿論、日本からも最近お客が増え、チベット族の暮らしが一段と良くなったそうです。

一日目は7km、二日目は10kmとあるきながら観光し、湖の中の炭化した太古の倒木、五色の色彩をもつ湖、ゴーゴーと音をたてる滝、等々を見ながら自然を満喫しました。皆様も機会がありましたら、是非、九寨溝を歩いて下さい。40kmを踏破するツアーが日本から出るかも知れません。 

写真の説明 (クリックすると拡大してご覧になれます)

   上段:九寨溝、清流のほとりを歩く中国人ウォーカー達     下段:澄んだ湖に沈んだ太古の倒木