四季の道・アイランドコース
アイランドコースぶらぶら歩記(あるき)
八柳 修之

   4月1日、イヤーランドウォーク・コース、オープンと同時に、アイランドコース12キロを半日ぶらぶら楽しみながら歩いて見ました。(アイランドコースマップこちらをご覧ください) 

  10時半、関水スポーツ出発。街の中を抜け5分ほどで奥田公園へ。公園の先、境川に架かる奥田橋、今日は右岸から歩くことにした。奥田橋(写真@)から右側、秩父宮記念体育館、東京ガス、左側はミネベアの工場、復路のコースである。最初の橋、上山本橋を横断。左、食品市場があるが取引は終了したのか閑散としていた。 
  

@奥田橋から

A水道橋下流

B山本公園

C聖ヨゼフカトリック協会

D名勝及史蹟江ノ島

E江ノ島エスカー券売所

   川を横断する水道橋、管の上に川鵜が10羽ほど羽を休め、下にはゴミトラップがあった。水道橋下流(写真A)からは両岸、プレジャーボートが繋留されている。散策している人が結構多く行き交う。お互いに目礼、気持ちがよい。

   新荒屋敷橋、車は多いが信号がないので一旦467線に出て再び右岸に戻る。境川橋脇に水位観測所、道は砂利道となる。藤ヶ谷公園、境橋を過ぎるとバブルの宴のあとか、使われていないボートの繋留が一層目立つ。江ノ電鉄橋下のガードを潜ると、松林のある小公園へ、小さな池がありセキレイが飛んでいた。川は左に緩やかにドッグレッグし、江ノ島の新灯台が前方に見える。下藤ヶ谷ポンプ場、対岸は地図によると西方公園、マンションが目立つ。

   西浜橋を過ぎ、釣りをしていた人を見かけた。「なにが釣れるんですか」「セイゴ、今日はまだ釣れない。釣れても食べないからどうでもいいんです。年寄りの暇つぶしですよ」「こちらも同じようなもんで」その先、山本公園(写真B)、桜が満開、元気のよいオバチャン達がテニスをしていた。いろいろな余暇の過ごし方があるんですね。

   山本橋を横断すると、「愛には恐れがない」という看板、片瀬聖ヨゼフカトリック教会(写真C)であった。この教会の建物は屋根形といい寺院そのものである。珍しいので思わずパチリ。その先、素晴らしい満開桜のトンネルであった。(このコースで見たお花は別の欄で紹介します)

   ほどなく、弁天橋の脇、片瀬江ノ島駅前に着く。橋を渡り、観光案内所の横から地下道を潜ると、前方視界が開け江ノ島である。「名勝及史蹟江ノ島」(写真D)。普段、読むこともない案内板をじっくり。「江ノ島に橋が架けられたのは明治24年、木橋だったため、しばしば流失。昭和24年に鉄筋コンクリートに、渡橋料大人5円。一日3万人もの人が渡った。39年東京オリンピック時に自動車専用道完成、以後無料。古くは絵ノ島とも呼ばれ島内には多くの文化財がある云々」と奥が深い。

   弁天橋を渡る。晴れていれば右手に秀麗富士山の姿を観られるのだが、生憎、花曇り、僅かに湘南平、烏帽子岩がかすかに見られた。折から春休みとあって、狭い参道は賑わっていた。江ノ島エスカー券売所(写真E)がチェックポイント、自販機の横にスタンプ台があります。


F江ノ島弁財天道標

G「局便郵瀬片」

H常立寺

I冠木門

J絶景ポイント

K片瀬山北公園

L右岸の桜
  いま来た道を引き返す。小動岬、稲村ガ崎、逗子方面が望まれる。橋の長さは389米というから、歩数を数え歩幅を測ってみるのもよいだろう。州鼻通りというレトロと今風のお店が混在する商店街、客引きのオバちゃんに釣られた1,000円の刺身定食は今一。州鼻通りに江ノ島弁財天道標(写真F)があった。三面に一切衆生 ゑのしま道 二世安楽と刻まれている。江ノ島道には11基の道標があるというから、訪ねて見るのも面白い。江ノ電江ノ島駅を右へ、一寸、龍口寺に寄り道、通年ウォークならではのことである。
   
   再び順路に戻る。石造り、「局便郵瀬片」(写真G)と右書きは歴史を感じる。折りしも今日、4月1日は郵政公社の発足の日、郵便局は変身できるか。左手前は江戸時代中期の造立の石標、「右是従 江ノ島道 左龍口寺」と刻まれているという。

   そのすぐ先に日蓮宗常立寺(写真H)がある。境内の左手に北条時宗によって斬首されたという杜世忠ら5人の元使の塚がある。右手、枝垂れ梅はもう散っていたが、お寺の裏山のヤマザクラは見事でした。お寺を出て、すぐ斜めの十字路、右の路地を入ると閑静な住宅地、その先右側に日蓮宗本蓮寺がある。境内の銀杏の大木は残念ながら朽ち果てていた。

   本蓮寺の先、鎌倉倶楽部という所を右折する。竹林、比較的綺麗な小川が流れ、立派な冠木門(写真I)からは女学生が出て来た。この辺り一帯は湘南白百合学園、教育環境は抜群である。緩やかな坂道となるが、左側の鬱蒼とした雑木林からは、本年初めて聞くうぐいすの声だった。登りきった角が里見さん宅、ここから片瀬山高級住宅地の中を通る。住宅地の中はお花を鑑賞して歩く楽しみがある。

   コース、ベストワンともいうべきカメラマンが狙う絶景ポイント(写真J)がある。武井さんのハーブガーデン附近から一望する相模湾、晴れていれば富士山も見渡せるが、今日は残念ながら写真のとおりの風景であった。だが、ここで、うぐいすが鳴いているのを聞くことができた。

   西公園、幼稚園、新築中の片瀬中学横の桜並木はまだ一分咲き、片瀬中前の信号を横断、緩やかな坂を登りきった所が片瀬山北公園(写真K)である。鉄塔の下から新林公園へ通じる尾根道があるが、今日は順路どおり左に曲がり住宅地を通る。突当り青い家の田中宅が目印、左に下りる急な坂道がある。ここからも藤沢市一望、富士山を眺望できるが、生憎の花曇りのお天気である。急傾斜崩壊危険区域の表示があるとおり、逆周りのコースを採ると一寸、キツイかも知れない。

   坂を下って、旧江ノ島道に出る。ミラーのある浜野さん宅横の路地を抜けると、境川の左岸に出る。上山本橋を横断、ミネベアの裏を通って奥田橋へ。奥田橋から新川名橋への右岸の桜(写真L)は満開、最後にパチリ。奥田公園から午前中来た道を戻り、お茶をして基地に戻ったのは3時少し前、4時間半もの放浪を終わったのでした。      (4月1日 記)
ぶらぶら歩記の補記
アイランドコースのお花見

4月1日、アイランドコースを歩きました。コースのオープンにあわせてお花も一斉に咲き出したようです。

左:下藤ヶ谷ポンプ場附近の住宅地で見かけた「ミモザ」
右:聖ヨゼフカトリック教会附近の満開の桜のトンネル