9月6日例会
ダイヤモンド富士を見る
  9月6日の例会は「ダイヤモンド富士を見よう」というテーマ。富士山頂から太陽が沈む瞬間、あたかもダイヤモンドが光り輝くような現象が、この日、晴れていれば江ノ島から見られるという現象である。企画は今日のコースリーダーを務める谷村さんである。江ノ島からダイヤモンド富士が見られれば、当協会サンセットウォークシリーズの掉尾を飾るに相応しいウォーキングである。


   集合場所は大船駅東口モノレール広場、この日の日没は5時43分、逆算すると2時には出発しなければならないとあって、まだお天道様は頭の上、気温は30度を超す暑さ、日陰も少ないなか早くからお待ちになった参加者もあった。

   2時5分出発、駅構内を通りぬけるため30人位ずつ間をおいて出発。西口に出て柏尾川遊歩道を正面に西日を浴びて藤沢方面へ。東海道線を跨ぐ山崎跨線橋、344号線の跨線橋南交差点、JR大船工場への引込み線を横断して15分余、早くも列詰である。その先、右手は広大な三菱電機鎌倉工場の敷地、やっと日陰もあり金網脇の道を進む。上町屋という昔からの住宅地である。町屋という地名は、昔、栄えて賑やかであったことを示している。柏尾川の水路と鎌倉からの陸路がここで交差していた地であったからであろう。泉光院というお寺の先、小さな天満宮で列詰休憩をとった。5分ほど休憩し、天満宮の先はJR大船工場敷地に張り廻らされたフェンスに沿って進む。なんの変哲もない道であるが、ここは鎌倉道上の道の跡である。金網越しに見えるこんもりした小山は、新田軍に敗れ戦死した北条方の泣き塔と呼ばれる供養塔である。モノレール線路下を通り、藁葺きの山門がある等覚寺(高野山真言宗)前を通過し、休憩場所の深沢行政センター着3時5分、出発してから丁度1時間である。

   3時25分出発、32号線を横断、相鉄ローゼンの横から笛田地区に入る。車道から離れ、山の根を道なりに進むと、田畑や珍らしい藁葺き屋根の農家も見られ、どこかのどかな僅かな真空地帯である。さなえの道とも呼ばれているとか。三島神社前、笛田公園には立ち寄らず直進すると、右手は夫婦池、手広地域の農業用水で以前は池の周りを一周出来たのだが、現在は残念ながら通行禁止となっている。親子3代で魚釣りをしていた人がいた。「なにが釣れますか」と訊ねたら、「ブラックバス、まだ一匹も釣れません」とオジイサンの返事。

   夫婦池から先は一寸きつい坂道、本日一番の難所、喘ぎながら登り、鎌倉さくら道を横断した所で小休止する。この先は毎度お馴染みの鎌倉山の道であるが、鎌倉神社の方へは曲がらず直進、ガードレールに守られながら下ると、七里ガ浜住宅地の北端の5丁目公園、小休止。今日は30度を超す暑さとあって休みが多い。住宅地内に造られた緑のプロムナード、歩行者専用の道、植えられている樹木には一つ一つ名前が付けられていて親切である。さらに下ると商店街がある桜のプロムナードへと続く。右手ゴルフ練習場、鎌倉プリンス、前方には海が広がる。江ノ電線路の下を潜ると七里ガ浜パーキング、トイレ休憩、有料のせいか利用者は少なく管理人も手持ち無沙汰の様子。遥かに江ノ島を望める絶景ポイントであるが、曇り空、富士山を拝めるのは無理なようだ。4時半、国道134号線を西へ、さっきまでおしゃべりしていたご婦人連もなぜか無口となり、江ノ島へとひたすら歩む。

   5時10分、解散場所の江ノ島大橋脇着、解散式、谷村リーダーがカラー写真を使っての恨み節、地図の裏面に印刷された7日以降、ダイヤモンド富士が見られる場所と時間表に期待しよう。ダイヤモンド富士は無理にしても、サンセットだけでも見ようとする人が岸壁に腰を下ろして日没を待つ。5時半を過ぎる頃、雲の間から少しは太陽が顔を見せ僅かながらの期待のなか、43分日没、富士山右側にほんの僅かなシルエット、これでも「わぁー」という声が上がった。来年4月のダイヤモンド富士は、見られる確立が高いと聞いて家路に着く。

   写真説明 (上から順に)
●七里ガ浜パーキングから見る江ノ島、太陽はお隠れである。
●解散場所の江ノ島大橋脇で日没を待つみなさん
●5時半頃、雲の間から見えてきた太陽
●5時43分、肉眼では富士山右側斜面に沈む太陽が僅かに見られたのだが、・・・・・・・・・        (9・8 八柳 修之