参加記録

久木園　大作（H16･4･18）

今年も外秩父７峯縦走ハイク大会に参加した。小川町のラドンセンターに泊まった。

同宿の6人のうち4人が初参加と言っていた。その人たちから何回となくコース、山の険しさ、危険な所等を聞かれた。朝早く起きて準備をする。オニギリ２ヶと漬物等の入った弁当と味噌汁が出た。オニギリ１ヶと味噌汁２杯飲んで朝食をすませた。５時30分　小川町駅前に着いてみると、すでに何人かの人々が列をなしていた。

５時に列が動き始めた。スタートである。６時５分受付を済ませてcheck cardを取り出す。走るように山へ向かった。昨年から次の駅・竹沢駅(Ｂコース)からのコースもあったが、今回は従来どおりＡコースとした。足の速い人はどんどん進んでいる。あっという間に北向不動のところから官ノ倉山(344ｍ)へ入った。途中「鎖」が長く伸びているが、官ノ倉山の一つ手前の石尊山のもので、この山頂まで登り、少々下ってＢコースからの人々と合流して、しばらく進むと第１ＣＰである。７時７分に通過する。ここから一気に下る。安戸のＴ字路を右折する。和紙センター(７時45分)、ここでトイレ休憩。ここからだらだら登り道の林道に入る。約６km、旧道と新道分岐するが、旧道の山越えする道を選ぶ。再び平坦な山里の道となる。桜の花が美しかった。

山里を抜けると萩平分岐点に入る。（８時55分）スタート点より14.7Km地点である。ここから山道になるから再度点検する。多くの先着の人々が道端に腰を下ろして休んでいた。入口左側に山頂まで50分の標識が出ていた。今までの経験から言うとこの笠山が一番きつい。山道の両側には雑木林とも杉林ともつかない登り道である。林道の九十九折を横断して登山道は続く。林道脇から山頂への表示がある。砂、瓦礫、岩の道をゆっくりと休むことなく登る。胸突八丁、雑木にもたれて休む人、ハアーハアーと息を切らして登る人、いろいろである。樹間から青い空が顔を出して来た。もう頂上は近い････と思うともう一息だ頑張れと気合が入る。

第２CP　笠山(837m)で押印して貰う。時に９時45分、約50分を要した。ここまで来るとこの大会の大半を制した気になってしまう。下り道の正面に堂平山の青銅色のドームが目に飛び込んで来た。笠山峠まで一気に下りて、再び堂平山をめざしてゆっくり登る。杉林がどこまでも続く。また丸太を横に並べた階段道であるが、大半は砂道である。頂上近くになるとポッカリと穴があいたように青い空と芝生が拡がっていた。正面にドームが中空に突出していた。その脇が第３CP　堂平山(875.8m)。10時26分、ここから林道で約0.7Kmで、剣ヶ峯第４CP　10時36分、checkを終わって急な丸太階段を登って剣ヶ峯876mの頂上に達した。後を歩いてきた4〜5人のグループが「もう半道来たかなあ････」と言うと、リーダーが「28,000歩だ」と答えた。すでに半道歩いて来たことを示唆していた。

再び急な下りとなり白石峠に着いた。一服して、お茶を飲む。私の名を呼ぶ人がいるので誰か？と振り向くと千葉さんだ。オー････と手を上げると、彼は元気よく山道へと消えて行った。丸太階段を登るのは疲れる。脇の道を登る。しばらくはゆるやかな道が続く。見晴らしはいい。下ると定峯峠、ここには売店があり、いつもは冷たい水があるが、今日は水を止めてある。「仕様がないなあ」とつぶやきながら自販機でお茶を買って、昼食のオニギリとパンを食べる。

ここから大霧山まで3.4kmと係員が伝えている。早い人は１時間、遅い人は２時間と････目の前で声をかけている。かなりの疲労しているなぁ･･･とわかる。きつくなると来年は止めようと思う。あちこちに「関東ふれあいの道」の石碑を見かける。尾根筋から見る秩父の山々が360度見渡せる。何とすばらしい山並みだろうと疲れが一遍に吹き飛んでしまう。下から吹き上げて来る風が冷たくて気持ちがいい。

旧定峯峠から右に目を向けると笠山や堂平山を望むことが出来た。あの山を越えて来たのだ。自分の脚力もまだ大丈夫だと自信につながっていくようだ。深い山道の正面に横断幕が見えた。係員が大霧山の頂上が近いことを教えてくれた。後を歩いている人が“この坂を越えたなら、きっと幸せが待っている”と都はるみさんの歌詞をよんで私たちを笑わしてくれた。なんとユーモアのある人だろうと思う。

大霧山(776.6m)　13時３分　昨年より２分遅かった。自分でも驚いた。同じ歩速で歩いていることに････、残り物を食べる。この山の下りが一番きつい。慎重に足を移す。粥仁田峠に着く。ずっと林道が続く。車も少々多くなった。秩父高原牧場が左に見えて来た。この牧場で牛乳とアイスクリームを食べた。もう完歩したみたいなものだ、とリラックスした気持ちになる。多くの人が休んでいた。この林道をしばらく歩くと右に入る山道、皇鈴山(ミスズヤマ)へ。

第６CP　皇鈴山(679m)　14時42分　最後の第７CPは目の前、約1.2kmの距離しかないが、それが遠く感じられて仕方がない。第７CP　登谷山(トヤヤマ　688m)　15時2分　ここからゴールまで下り道である。昨年まであった売店は閉めてあった。釜伏峠近くで地元の人の冷たい水のサービスがある、という。梅干とボトル一杯の水を頂いてゴールを目指す。JR八高線を踏切る。千葉さんはもう帰ったろうなぁ････思いながら歩速を早める。

ゴールしたのは16時53分であった。駅へ向かうとすると千葉さんが腰を下ろして待ってくれていた。「どうしたの？」「いや、足を痛めたなあ････」と返事が返って来た。彼はハイペースで歩いたことが足を痛めたらしい。それでも元気であった。一緒に電車に乗った。小川町の街にはもう灯がついていた。山里の山々は紫色に包まれていた。今年のハイクも無事終わった。（完）　

（後記）第31回ウォークラリー佐世保〜島原城105Kに参加した。佐藤幸造さん、千葉さん、萩原さんたちと一緒であった。今年は念願の完歩、昨年のコースタイムを上回ることができて嬉しいです。それに佐世保の教育長と島原市長の挨拶の中で神奈川、千葉からも参加者が増えて来て大歓迎する。とあった。先達たちの努力が少々認められつつあるなぁ････と思いました。(5月6日)