震災から
10年・
神戸からの発信久木園大作
1月15日は午後から雨の予報、不安があったが早く起きて垂水駅前で朝食を摂った。6時41分、電車に乗って会場に向かう。
電車の中で中年の女性から「ツーデーマーチに参加される方ですか?」と声をかけられて「ハイそうです」と答えると、「どちらから?」「神奈川県の横浜です」「ご苦労様です。神戸も表面的に復興はしているように思いますが、精神的にはまだまだです。二重ローン(住宅関係と思う 久木園)や立ち直り出来ない人が多いですよ。どうか大会に参加して救援して欲しい」という趣旨の事を言っておられた。共に会場へ向かった。
大倉山公園から六甲山麓の山の手を東に向かって歩く30kmコースとした。
神戸の街や港が一望できる最良の場所、10年前の姿はどこにも見当たらなかった。‘白鶴’、美術館の高台から住吉川を海に向かって下ると‘菊正宗’酒造、澤の鶴酒造、酒の好きな人には涎が出そうな灘の生一本の酩酒どころである。ここできき酒をサービスして頂いた。驚いたことに、ここでも‘米焼酎’’乙類を造っていた。焼酎ブームの影響だろうか? 私も買って帰ることにした。
県立美術館を過ぎると、海側に摩耶埠頭、小野埠頭、脇浜海岸通り等・・・・震災後造成したのだろうか。なぎさ公園に弱々しい樹木があちこちに植栽されていた。南京街近くの震災メモリアルパーク、港には10年前も今も何事もなかったように大小の船が急がしそうに往き来していた。ここら辺りからパラパラと雨が降って来た。地下街を通って大倉山公園に吸い込まれるようにゴールした。
震災の苦煩(くぼん)を雨が洗い流し、あすへの力強い一歩を踏み出すマーチであることを祈って神戸を去った。
(ちなみに、参加者登録数1,700名、当日申込1,000名と、ある友人(幹部)は教えてくれました。一応成功したように思います) 完
市役所より六甲を望む (平成16年12月・八柳さん撮影) |
市役所より港を (平成16年12月・八柳さん撮影) |
久木園大作さん (尾瀬燧岳をバックに) |
(責、和澤)