〜寅次郎 ウオークの旅〜
全国各県のウオーキング大会を頻繁に歩き出したところ、妻の友人から「平野寅次郎」と命名されてしまいました。実は私、映画「男はつらいよ」の大フアンです。
前略
5年前からJWAオールジャパン ウオーキングカップに挑戦中の寅次郎、2005年最後の旅は本州でただひとつ残った紀州和歌山へ向かいました。これであと四国3県の公認大会を残して完歩することが出来ました。
来年(2006年)の4月には満願の予定です。
和歌山県紀州編

2005年12月3日(土)〜4日(日)日本ウオーキング協会、わかやまツーデーマーチ実行委員会主催、和歌山市他協賛の「第7回わかやまツーデーマーチ」に参加。この大会はオールジャパンウオーキングカップ和歌山県認定大会です。

伊賀忍者と芭蕉の里 観光の旅
前日は伊賀上野に立ち寄り藤堂藩ゆかりの上野城、伊賀流忍者博物館、芭蕉の生家を観光するツアーに参加しました。残念ながら平日のため伊賀流忍者の実演ショーは休演でしたが、忍者屋敷にてピンク装束の「くノ一」嬢(女忍者)から忍者住まいのからくり9種を教わり、本物の忍者具、掟、暗号の解読などを学びました。芭蕉の生家には「松尾」の表札がかかっており生活のにおいがしていました。
第一日目 和歌の浦 片男波公園 20キロコース(10キロコースもあり)&道成寺拝観
紀州徳川家五十五万五千石の象徴である和歌山城西の丸広場がスタート・ゴール会場。今年から大会名もコースも変え、和歌山市が協賛しての大会です。甘い紀州みかんをいただいてスタート。奥和歌大橋を渡ると万葉の時代から都の人々があこがれ続けた景勝地で多くの皇族や歌人達が訪れ、たくさんの和歌を詠んだ万葉集の歌枕としても知られた地「和歌の浦」です。不老橋を渡った川沿の歩道には多くの和歌が書かれたタイルが埋め込まれており、立ち止まり読みながら歩きました。また、多くの神社の他に、和歌浦天満宮や紀州東照宮があるのには驚きました。チェックポイントの秋葉山公園と和歌山城内西の丸庭園(通称 紅葉渓庭園)の紅葉・黄葉は見事でした。和歌川沿いから遠くに見えるお城を目指してゴールへ。ゴールではまた紀州みかんと紀州柿の食べ放題のサービスに大満足。
和歌の浦にて 紅葉の見事な西の丸庭園
道成寺前にて

ゴール後はバスで「道成寺」の拝観に出かけました。奈良時代(701年)に建立の和歌山県最古の寺で能楽・歌舞伎で「安珍と清姫の物語」を題材にした「道成寺もの」で有名な寺です。ご本尊の国宝 千手観世音菩薩に挨拶のあとは、道成寺縁起絵巻の写本2巻を拡げて安珍と清姫の物語を説明する「絵とき説法」を聞きました。再会の約束を破った安珍の後を追い、最後は大蛇となり釣鐘の下に隠れた安珍を焼き殺すという清姫のすさまじい恋の執念に驚くとともに、幼い頃聞いた悲恋物語「安寿と厨司王」と勘違いしていたと気づいた寅次郎でした。
説法の最後は、主婦は家庭の柱なり。わが妻こそ日本一なりと大切にすれば我が家は極楽浄土となる「妻宝極楽」のお言葉に参道のお土産店で妻の好物二品も買い込んだ単純な寅さんでした。



第二日目 紀の川大堰・紀の国大橋 10キロコース(5・20キロコースもあり)
午後から雨の予報。でもスタート時から雨、久しぶりの雨具姿でスタート。でもすぐに小降りとなり、日が差してきた。雄大な紀の川沿いを大堰まで歩き折り返し、和歌山市内から和歌山城内を歩き、天守閣にも立ち寄る。以前に開催の「江戸登城ウオーク」で紀州藩担当スタッフとして江戸下屋敷から江戸城まで歩いたためか、和歌山城の天守閣は他人のお城とは思えぬ想いがあり、なんとも懐かしい感じがしました。
紅葉・黄葉の和歌山城 紀ノ川大堰
天守閣をバックに



ゴール後はバスでスーパー銭湯に寄り、汗を流し、帰路へ。和歌山・大阪・三重・奈良・愛知・静岡・神奈川と7府県を走破する長旅でしたが、自然・歴史ロマン・詩情に触れ、夕食には名物の和歌山ラーメンとさんま寿司をいただき、思い出が多い紀州路でした。参加記念品は色鮮やかな紀州御殿てまりと紀州漆器のバッチでした。








映画の寅次郎は第24作「男はつらいよ 寅次郎春の夢」で秋の和歌山県を訪れています。この作品はとらやの2階に大きなアメリカ人セールスマンが下宿し、帰ってきた寅さんと騒動になる異色作でアリゾナまで舞台となっています。実は寅次郎、黒船襲来以来、日本女性が悲しい思いをしたと大のアメリカ嫌い。アメリカ人をお世話した美人未亡人が出てきて収まります。アメリカ版寅次郎もさくらに片想いし、ふるさとアリゾナへ。寅さんも美人未亡人に片想いし、また旅へ。二人してとらやを出て行きます。寅さん、アメリカ人を元気付けるため、首にかけていたお守りを女性運に効くとプレゼントしますが、効果が心配です。               平野寅次郎拝