〜寅次郎 ウオークの旅〜
全国各県のウオーキング大会を頻繁に歩き出したところ、妻の友人から「平野寅次郎」と命名されてしまいました。実は私、映画「男はつらいよ」の大フアンです。6年前からJWAオールジャパン ウオーキングカップに挑戦の寅次郎、ついに47番目の都道府県の公認大会のウオークの旅となりました。
前略

香川県讃岐編

2006年4月8日(土)〜9日(日)
讃岐うどんツルツルツーデーウオーク実行委員会主催の「第4回讃岐うどんツルツルツーデーウオーク」に参加しました。この大会は日本ウオーキング協会認定大会でオールジャパン ウオーキングカップ香川県認定大会です。
瀬戸大橋のまち・坂出市での開催。崇徳天皇ゆかりの社寺、四国霊場のへんろ道、万葉ロマンの島、本場讃岐うどんなど多くの楽しみが期待でき、ユニークな大会名でどんな「ふれあい・出会い」が待っているか「わくわく」・「どきどき」して旅立ちました。明石海峡大橋から淡路島経由で大鳴門橋を渡り、四国入りしました。夕食は四万十川のうなぎの「ひつまぶし」を奮発し明日に備えました。
第一日目 20キロ 崇徳上皇・へんろ道コース(10・35キロコースもあり)

坂出駅前の市民広場がスタート・ゴール。お遍路の「ご接待の心」とは与える方は「私利私欲のない美しい心」、受ける方は「素直な心」と大会会長の挨拶で学びました。讃岐は弘法大師(空海)の生誕の地、保元の乱で敗れ讃岐に流され崩御した崇徳上皇や西行法師のゆかりの史跡が残されたコースで風が少しありましたが桜・桃・菜の花が咲き乱れるのどかなウオークを楽しみました。四国霊場第79番札所の天皇寺高照院は開祖が空海。崇徳上皇が崩御の折、都の指示を待つ21日間、八十場の冷水に浸して損腐を防ぎ、この寺に安置したそうです。冷水を利用した八十八(やそば)名物「ところてん」は安価(200円)で美味しかったです。ゴールでは地元の方々による手打ち実演の本場讃岐うどんのご接待。引き換え券で一人一杯でしたが、容器返却時にやさしい係りのおば様から「おかわりは?」と聞かれ、朝のご接待の話を思い出し「素直な心」でお受けしました。大会参加記念品も讃岐うどんとバッチでした。ゴール後はツアーバスで桜満開の金刀比羅宮へ。御本宮までの785段はしんどかったですが、オールジャパンウオーキングカップ達成のお礼参りを済ませました。参道でしょうゆ讃岐うどん(汁はなく釜揚げうどんにしょうゆをかける)も体験しました。
讃岐うどんの手打ち風景 金毘羅宮の満開の桜
讃岐うどんの手打ち風景 金刀比羅宮・満開の桜をバックに

第二日目 20キロ 瀬戸大橋・万葉の島コース
(10・35キロコースもあり)

出発式でオールジャンウオーキングカップ47都道府県達成の表彰を受けました。表彰対象は私一人で全国から来たウオーカー達や地元の皆ざまの祝意を一身に受けた表彰式でした。壇上からの挨拶の場までいただき感激です。香川県ウオーキング協会からの記念品は讃岐うどんセットでした。コースを歩きながらもウオーカー達から「おめでとう」と声をかけられ、「がっくりこないように、すぐに次の目標を立てなさいよ」と励まされました。生涯目標の一つを達成した自分をほめるとともに、あきれながらも文句も言わずお金を出し送り出してくれた妻、平野寅次郎の名付け親で励ましてくれた妻の友人、会社生活時代に休暇をカバーしてくれた職場の人達、例会と日程が重なり迷惑をかけた所属の湘南ふじさわウオーキング協会の仲間達ほか多くの皆さまのご協力とご支援の賜物と大いに感謝しております。
オールジャパン完歩表彰式
感激新たに

幸せの気持ちで歩いたコースは瀬戸大橋に向かい、万葉の島として知られ今は埋め立てて陸続きとなった沙弥島で万葉歌人の歌碑や文学碑を見て、瀬戸大橋記念公園で昼食。記念館では着想から100年、技術の粋を結集し10年の難工事を経て完成した夢の架け橋について学びました。まじかで見た瀬戸大橋は瀬戸内海の美しい自然景観と見事に調和した巨大な姿でした。
ゴールではまた手打ち讃岐うどんのご接待と抽選会。5等賞でしたが瀬戸大橋が描かれたうちわが当りました。隣の丸亀市は日本のうちわの90%の生産地とのこと。ツアーバスで桜満開の丸亀城へ。400年の歴史を刻む高さ日本一の石垣は見事でした。天守閣からの眺望は黄砂の影響で瀬戸大橋がかすんでいて残念。
瀬戸大橋を渡り、鷲羽山展望台や鷲羽温泉の露天風呂から夕暮れの瀬戸内海・瀬戸大橋をしっかりと見納めて帰路に着きました。階段・石段・坂が多い道のりでしたが「のぼり終えた後の満足感は人生と同じだよ」と悟った寅次郎でした。
瀬戸大橋 丸亀城
間近で見る瀬戸大橋 丸亀城・天守閣を望む

ウオーク人生での記念すべき・記憶に残る讃岐の旅となり、わが家に戻り日本地図で残った香川県を塗りつぶし、5個目のだるまに満願の目入れを行いました。(高崎大会の記念品でだるまをいただいて以来、マスターウオーカー賞、スーパーマスターウオーカー賞、金メダル賞、ダブルスーパーマスター賞と4個のだるまに目入れ)
先日、日本ウオーキング協会から295番目のオールキャパンウオーキングカップの達成者との連絡がありました。

映画の寅次郎は第46作「男はつらいよ 寅次郎の縁談」で家出した甥満男を連れ戻しに香川県高松・琴平・志々島・高見島を訪れています。映画の寅次郎は病に倒れ、第48作「男はつらいよ 寅次郎紅の花」で幕となりますが、湘南の寅次郎は日本全国47都道府県に足跡を残した後は、スタンプにこだわった全国ウオークの旅を卒業し、もうひとつの生涯目標「地球一周4万キロ」(現在2万5千キロ)に向かって、自由な発想で時間とお金の続く限り「ふれあい・出会い・風の色を求めて」また楽しく歩き出しますが、旅日記の筆はひとまず置くことといたします。
ご愛読ありがとうございました。

                              平野寅次郎 拝