日本スリーデーマーチの報告

和澤  潔

  本年25回を迎えた日本スリーデーマーチ112日から4日まで埼玉県東松山市を中心とする比企丘陵で開催された。私は当会の伊藤さん、福井さんと共に神奈川県ウオーキング協会のメンバーとして役員業務を担当するため111日より参加した。

   112時受付開始の頃から雨が降り出し、先が思いやられたが夕刻ウエルカムパーティが始まると開会を祝福するかの様に晴れ上がり、以後4日間大会終了まで晴天に恵まれた。大会の参加者は3日間で108998名となり今までの記録を7000名オーバーする新記録となった。当会からの参加は約30名と少なかったのは市民ウオークと重なった為だろうが一寸寂しい感じがした。大会での私の役目は大会前日と第一日が受付業務、第二日と第三日が誘導であった。この間、懐かしい出会い、新しい出会いがあり、又ある時は感謝されたり、又ある時は怒鳴られたりの私にとって肥やしになる四日間であった。以下印象に残った点を書きます。


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前日(1日)の圧巻はなんと言ってもウエルカムパーテイであった。ステージでは地元有志による歌、踊り、木遣りなどの出し物が賑やかに演じられる一方、各テーブルでは久しぶりの出会いに話は弾み、時の経つのも忘れる。私は今回わが協会の若きホープ福井さんを私の知り合いの外人ウオーカーに紹介しようと誘った。彼は当初遠慮していたが実際人の輪に入ると白い髭が外人には人気で結構身振り手振りで会話を楽しんでいた様である。

  第一日(2日)の受付業務は大変であった。朝5時から10時半までの間に第一日の参加者39855名の申し込みをチェックし、大会誌、地図、記念品を渡すのである。17名でこの作業に当たったが電車が着いた直後はそれこそ火事場の騒ぎであった。私は今年9回目参加であったが大会をサポートする裏方さんの苦労が始めて分かった。


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   第二日(3日)のお役目は森林公園内の鎌倉道での誘導であった。8時森林公園に到着、仲間4名で受け持ちの看板を所定の場所に据付けた後、間違え易いスポット3箇所の誘導を行った。これらのスポットを20,30,50Kmコース歩行の13000人が通過した。私は大声で「ご苦労さん」「あと6K一寸です」「頑張って下さい」と声を掛けた。反応は様々で興味深かった。大体40歳以下の若い人は小学生に至るまで「有難うございます」「ご苦労様です」と大きな声でしかも笑顔で答えてくれた。これに反し60歳以上のお年寄は概して無表情であったのが気になった。又仲間同士話に夢中で私を振り向きもせず通過するグループが何組かあった。一方外人には「Hallo. How are you?」と声を掛けると必ずFine. Thank you.」と大声で答えてくれて気持ちが良かった。中には流暢な日本語で「有難うございます」と答えてくれたドイツ人、オランダ人、ノルウエー人が居て嬉しくなった。誘導は50Kmのアンカーが通過した午後3時半まで約6時間近くやったが全然退屈せずに楽しい一日であった。


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   最終日(4日)のお役目はスタート地点から200mの八幡神社先の交差点での誘導であった。この地点での誘導は案内と言うより通行の規制である。約50m先に歩道橋があるため、道幅が絞られ歩道に人が溢れて危険であるからである。当然であるが50Kmから3020と距離が短くなるに従って人は増え規制の間隔が短くなる。「先の道が混んで危険ですからこの辺でお待ち下さい」と言ってロープを張る。「もう少しお待ち下さい」と声を掛けると「ご苦労様です」と労われる。「ご協力有難うございました」「横断歩道を渡って気を付けて行って下さい」と言ってロープを緩める時ホッとする。何回かこれを繰り返してロープを張った時、目の前にJWAの名誉会長江橋さんが居られるのに気がついた。会釈してカメラを向けるとニッコリ微笑まれた。20Km組までは大体こんな調子であったが、10Km組になると益々混んできた。そんな時、「なぜ止めるのか」「責任者を連れて来い」と怒鳴る御仁が現れた。60位のおっさんである。川崎の木浪さんが「無茶を言わないで下さい」と言うと黙る。木浪さんの方が睨みが効くと言うことだ。

  そんな時私の上着を見て「藤沢から応援ですか?大変ですね」と声を掛けて呉れたご婦人が現れた。「私は藤沢ですが、あの人は川崎から来ています」と答える。地元のご婦人らしく笑顔で「神奈川県に感謝ですね」と言って元気に歩いていった。1040分、5Kmのアンカー通過で本日のお勤め完了。福井さんと5Kmコースを歩く約束をしていたが道が混んでいてパレード出発までに戻れそうも無いので諦める。

  丁度その頃ステージでは東松山地区の中学生
200名の大ブラスバンドの演奏が始まる。365歩のマーチに始まってやがて各国国歌の演奏。中国国歌の演奏に先立ってバンドメンバーの中に居る中国留学生が紹介される。まさにワールドマーチバンドである。ゴールして仲間と歓談する人、一人ノンビリ店を広げている人さまざまである。撮影に夢中になっていると、「藤沢の方ですね」と突然声を掛けられる。蓮田WAの会長榎本さんである。蓮田WAは八ヶ岳のZOOMママさんのHPを通じて知っている協会である。当然の事ながら話題は八ヶ岳の事になる。話題は尽きないがお互い予定があるので記念撮影をして別れる。この話を榎本さんから聞いた八ヶ岳のZOOMママさん感激して私にこのレポートを送って呉れました。

   14時、新明小学校から完歩パレードが始まる。江尻会長を中心に7名が参加、大旗の旗手は伊藤さんが務める。約1キロ市民の大歓迎を受け中央会場へ、ステージ前で記念撮影をして解散。私と伊藤さん、福井さんは50Kmアンカー到着を待つ。17時キッカリ大声援を受けてアンカー到着。これで役員業務すべて完了、打ち上げのセレモニーがあって解散。中央会場のライトは眩しいが、何とも淋しい空気が流れる。私たち三人は「蔵の湯」で汗を流し、19時過ぎ家路についた。(完)

写真説明(写真をクリックすると拡大してご覧になれます)
 1   再会:一年ぶり、両サイドはドイツWA会長ご夫妻   2 ウエルカムパーテイ:フォークダンスいいですね   3 頑張って
 4 鎌倉道を行く:Hallo, How are you?” “Fine, Thank you.”   5 ご苦労さまでした  6 完歩パレード:商店街を颯爽と
 7 渋滞解消待ち:江橋さんもウオーカーに囲まれて