紀行
江戸・東京の祭-7 | |
(豊島区内の大学祭) |
平野 武宏 | |
寅次郎の住んでいる豊島区には6つの大学があります。区の広報紙では「大学に行こう」と特集を組み、大学祭日程を紹介していました。 [帝京平成大学]第7回 梟祭(ふくろうさい) 東池袋2-51-4 最寄駅 JR池袋駅東口 |
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春日通りに面して池袋キャンパスがありました。 昭和62年(1987年)帝京技術科学大学として創立。平成7年(1995年)学部再編時に帝京平成大学に名称を変更。 実学教育を基本とし社会に出て即戦力となる技能が身につく実践的な実習や講義を展開。 医学・健康・福祉・情報・教育を軸とする都市型総合大学です。中野や千葉県市原、幕張にもキャンパスがあります。11月1日のみの開催で模擬店やイベントはなくパネル展示のみでした。 |
[立教大学]The 30th St.Paul's Festival 西池袋3-34-1 最寄駅 JR池袋駅西口 明治7年(1874年)築地外国人居留地で創立の日本聖公系キリスト教主義学校(ミッションスクール)で池袋移転は大正7年(1918年)、大学昇格は大正11年(1922年)です。正門入り左には立教の歴史展示館があります。 巨人軍長嶋茂雄の在学中は東京六大学野球での立大黄金時代でした。 また構内に隣接して旧江戸川乱歩邸(立教大学江戸川乱歩記念 大衆文化記念センター)があり、水・金曜日に公開しています。 大学祭は11月1日~3日開催。1日のオープニングでのピチピチのチェアーガール達のダイナミック演技を一般参加者は撮影禁止のためお見せできないのが残念です! つたの絡まる校舎は歴史を感じさせます(写真上は天気の良い後日に撮影)写真下は大学祭開始時の入り口とその奥に並ぶテント風景です。 |
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[女子栄養大学] 第45回 駒込祭・第40回 作品展 駒込3-24-3 最寄駅 JR駒込駅 駒込祭は女子栄養大・短期大学の祭、作品展は香川調理製菓専門学校の祭です。駅から旧古河庭園の方向に坂を下ると左手にあります。11月1日~2日開催。 イベント・展示・飲食・販売がありましたが、寅次郎のお目当ては香川調理製菓専門学校提供「レストラン香川」のワンコインランチ(500円)。写真左の人だかりは11時のレストラン開店を待つ行列です。約30分並んでゲットしたのは写真下左の「ガパオライス 温卵のせ」(鶏ひき肉のバジル炒めご飯、南瓜サラダ、マンゴジュース付き)のおいしい作品でした。 |
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写真上右は行列で前に並び、隣の席に座った男性(子供が生徒とのこと)が注文した「福建炒飯 具だくさん」(ニラまんじゅう、ゼリー風デザート付き)です。お互いに写真を撮り合いました。メニューはこの二つだけです。 香川綾が夫昇三と共に昭和8年(1933年)に創立し、学校法人香川栄養学園が経営で、大学設立は昭和36年(1961年)で埼玉県坂戸市が本部キャンパスです。学生の実習を兼ねて帝京大学ラグビー部と東洋大学陸上競技部の栄養指導を行っているとのことです。両校は共に強豪校ですので、栄養効果があるのだと推察した寅次郎でした。 |
[大正大学]第2回 鴨台祭(おうだいさい) 西巣鴨3-20-1 最寄駅 三田線 西巣鴨駅 |
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大正14年(1925年)仏教連合大学構想に天台宗、真言宗豊山派、浄土宗の各宗が賛同、天台宗大学、豊山大学、宗教大学が合併、大正15年(1926年)大正大学として発足。写真上左は明治通りに面した校門、右は構内の大学祭テントです。 写真下は昭和60年(1985年)60周年記念で造られた仏教文化施設「すがも鴨台観音堂」。その二重螺旋構造から「鴨台さざえ堂」とも称され、地域の人々や参詣者に来る人々が仏教精神に気軽に触れ、地域交流の場を目指しています。 頂上階まで上がり鴨台観音にお参りできますが、堂内は撮影禁止でした。 構内のイベントでは仏教大学らしく「一日仏教体験 座禅や写経」がありました。又、平成25年(2013年)新5号館内にプリンスホテル経営のレストラン「鴨台食堂(おうだいじきどう)」が開業、一般の人も利用でき人気があります。 寅次郎も1周年記念の5月に食べに行きました。 |
[東京音楽大学] 芸術祭 南池袋3-4-5 最寄駅 都電荒川線 鬼子母神前駅 |
雑司ヶ谷鬼子母神の隣にあり、池袋駅東口からも歩いて行けます。 明治40年(1907年)東洋音楽学校として創立の日本最古の私立音楽学校です。昭和38年(1963)短大から4年制の東洋音楽大学に移行しました。昭和44年(1969年)東京音楽大学に名称変更。 学校案内には「音楽を通して社会に貢献するという理念に基づき西洋音楽に関する学問の追求と高度な音楽技量の習得を通じて教養豊かな音楽家及び音楽教育指導者を育成」とあります。 幼児教育から大学院教育まであり、女優 松下奈緒、黒柳徹子、漫画家(ベルサイユのバラ)池田理代子、古くは淡谷のり子、春日八郎などが卒業 生とのこと。音楽祭なのでプログラムに屋外・屋内での演奏予定がありましたが、いずれも時間が合わず断念しました。 |
[学習院大学] 第45回 桜凛祭(おうりんさい) 目白1-5-1 最寄駅 JR目白駅 目白駅脇にある皇族が通う学校として知られています。 弘化4年(1847年)京都御所で開講された学習所が起源とのこと。 明治10年(1877年)皇族・華族のための教育機関として改めて開校、新制大学設立は昭和24年(1949年)。 大学祭も昭和44年(1969年)「院祭」から学生の実行委員会による自主的な大学祭になって45年経過したとのこと。 |
[こぼれ話] 学習院構内の史跡 構内には国登録有形文化財があり、門で入場チェックをすれば見学できます。明治40年(1907年)明治天皇は孫(後の昭和天皇)の養育を陸軍大将 乃木希典に託し、学習院院長を兼務させました。乃木は全寮制に改め、寄宿舎を作り、自らも外の院長邸に住まず、構内で学生達と寝食を共にしました。その住居は乃木館として文化財登録されています(写真下左)又、高田馬場の仇討に助太刀した堀部安兵衛が刀を洗ったという伝説の「血洗いの池」(写真下右)もありました。寅次郎、その当時を思いつつ興味深く見学しました。 |
次回は江戸らしい祭-2です。 平野 寅次郎 拝 |
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