紀行
江戸・東京の祭-12 | |
(江戸らしい祭-5) |
平野 武宏 | |
お正月は初詣・七福神めぐり・駅伝・初夢・初荷・初売りと年の初めのお祭りです。 [下町八福神参り] 寅次郎の初詣は東京都WAの例会で「寅さん歩 その11-8 江戸・東京の祭(江戸らしい祭-2)」のこぼれ話で紹介した「下町八福神参り」です。上野公園をスタート・月島ゴールの約16キロです。 |
下町八福めぐりは「寅さん歩 その4-3大江戸福めぐり」にもありますので参照ください。今回は行き方や特記事項を紹介します。 |
下谷神社(家内安全) 台東区東上野3-29-8 最寄駅 銀座線 稲荷町駅 |
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上野駅パンダ橋口から下に降りて、浅草通りを行くと、下谷神社前交差点の右手に大きな鳥居があります。 江戸寄席発祥の地の碑があります(写真右) 「寅さん歩その8-5東京発祥之地めぐり(学問・文化編3)」を参照ください。 |
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小野照崎神社(学問芸能) 台東区下谷2-13-14 最寄駅 日比谷線 入谷駅 |
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清川橋通りに入り直進、入谷駅を左折、金杉通りにあります。 本殿左隣には下谷坂本の富士塚があります。江戸中期に盛んだった富士山信仰の遺跡で、原形がよく保存されていると国の重要有形文化財に指定されています。 7月の山開きの時に公開されます。 「寅さん歩その9 東京の富士塚めぐりー3(台東区)」を参照ください。 |
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鷲神社(商賣繁盛) 台東区千束3-18-7 最寄駅 浅草駅 |
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金杉通りを進み、柳通りを右折、昭和通りを横断すると派手な姿の神社に着きます。酉の市で賑わう場所です。 「寅さん歩その11 江戸・東京の祭-10(江戸らしい祭ー3)」を参照ください。 |
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鷲神社の「なでおかめ」で説明板にはおでこをなでれば賢くなり、目をなでれば先見の明が効き、鼻をなでれば金運がつく、向かって右の頬をなでれば恋愛成就、左の頬をなでれば健康に、口をなでれば災いを防ぎ、頭から時計回りになでれば物事が丸く収まると言われています」と記載。 社殿入口にありますが、お参りの混雑時には並んで大変です。 寅次郎、人のいない時に出直し、ゆっくりと全部なでました。 |
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今戸神社(縁結び) 台東区今戸1-5-22 最寄駅 浅草駅 神社裏の花園公園から昔の男の天国吉原を橋場交番前まで直進、右折して進むと右にあります。今戸焼発祥の地、沖田総司終焉の地、招き猫発祥の地、縁結びの地と若い女性で賑わう場所です。 寅さん歩 その8-1 東京発祥之地めぐり(産業・商業1-1)を参照ください。 |
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今戸焼は江戸を代表する焼き物(日用品の土器類・土人形類)だったが、震災や戦災で職人がいなくなり、今では招き猫など人形がわずかに製作されているとのことです。 第六天榊神社(健康長寿) 台東区蔵前1-4-3 最寄り駅 浅草線 蔵前駅 |
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墨田公園から隅田川テラスを吾妻橋、駒形橋、厩橋を左に見ながら蔵前三丁目まで行き左折、蔵前一丁目にあります。 日本武尊が東夷征伐の折に創祀の由緒ある神社で境内には明治14年まで官立の図書館浅草文庫があったそうです。 絵馬は榊の絵でした。 |
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水天宮(安産子授け) 中央区日本橋蠣殻町2-4-1 最寄り駅 半蔵門線 水天宮前駅 社殿改築中での仮宮 最寄り駅 新宿線 浜町駅 |
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社殿改築工事中で浜町公園先の明治座前に仮宮が鎮座です。 安産子授けのご利益を求める大勢の方々の行列でした。 参拝者には男性も多くみられます。 |
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小網神社(強運厄除) 中央区日本橋小網町16-23 最寄り駅 浅草線 人形町駅 |
甘酒横丁から人形町を通り過ぎ、日本橋小学校前にあります。 寅次郎、暮のどぶろく祭で訪れた地です。 こちらも強運厄除と東京銭洗い辨天のご利益を求めて大勢の参拝者の行列でした。 |
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左の東京銭洗い辨天の写真は混んでいない時に撮りました。 どぶろく祭は「寅さん歩その11-8(江戸らしい祭-2)」を参照ください。 蠣殻町から箱崎入口、湊橋、永代橋西、中央大橋を渡ると佃島に着きます。 |
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住吉神社(交通安全) 中央区佃1-1-14 最寄り駅 大江戸線 月島駅 徳川家康が摂津(大坂の一部)の住吉神社を参詣した際にもてなされた謝礼として、摂津の漁師を江戸に呼び寄せ、漁猟を許可、干潟を与えました。彼らは埋め立てて佃島とし、将軍に白魚を献上、のちに摂津の佃村の住吉神社を分霊、氏神としたそうです。 余った魚の保存食として始まったのが佃煮で今でも住吉神社の手前には佃煮屋があります。 |
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[とげぬき地蔵初参り] 高岩寺 最寄駅 JR巣鴨駅 ご存知おばあさんの原宿 巣鴨とげぬき地蔵は毎月4の付く日が縁日で賑わいますが、1月4日は初参りで特に賑わいます。 高岩寺のとげぬき地蔵は秘仏なので、脇にある洗い観音の前に行列が出来ます。TVのインタビュー取材で若者は渋谷、サラリーマンは新橋、高齢者は巣鴨と決まっているのが気に入らない寅次郎です。 若者や若いカップルの姿も多く見かけますよ。 |
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写真上左 巣鴨地蔵通り入口(巣鴨駅側)、右は高岩寺本堂 |
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写真上は洗い観音の行列(鳥居の下に観音様) 右の写真は翌日の同じ場所です。 「寅さん歩 その10 健康ご利益めぐりー25(豊島区)」を 参照ください。 |
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[大根まつり] 待乳山聖天 最寄駅 浅草駅 |
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浅草駅から言問橋方面に行き、今戸神社手前にあります。 正式には待乳山本龍院と言い、待乳山は昔、地面が突然盛り上がり金龍が舞い降りた所と言われ、聖天(大聖歓喜天)を祀っています。 寺の紋章は巾着(商売繁盛)と二股大根(無病息災と夫婦和合)です。 |
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大根まつりは1月7日供えられた大根を調理、参拝者に振舞う行事。正式には「大般若講大根まつり」と言うそうです。かっては花柳界からの信仰が厚く、多くの信者を集めたそうです。正月に供えられた500本以上の大根を使い、湯気の立ったアツアツの風呂吹き大根がふるまわれ、境内の縁台でいただきます。聖天の徳をいただき、神と共に食するという古くからの風習とのことです。 写真下右は待乳山聖天入口と本堂前に供えられた大根の山 |
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事前に整理券(風呂吹き大根・御神酒引換券が)配られ、法要の終わる11時30分頃からいただけます。寒い中1時間近く並びましたが、樽酒の御神酒はお腹にしみわたり、甘いみそが乗った熱々の風呂吹き大根は美味しかったです。 2,000人分用意とのこと。お供えした大根のおすそ分けのお土産もいただきました。 聖天入口には作家池波正太郎の生誕の地の碑がありました。 |
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七福神めぐりでのこぼれ話です。 [こぼれ話-1]男の弁財天がいた! 弁財天は七福神唯一の女神で半裸の姿で琵琶を弾いている方と思っていました。小石川七福神では男女の弁財天がいて8か所巡ると知り、寅次郎さっそく男の弁天様の探訪に出かけました。 徳雲寺 文京区小日向4-4-1 最寄り駅 丸の内線 茗荷谷駅 |
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茗荷谷駅から春日通りを小石川五丁目方面に歩くと右手にある臨済宗円覚寺派のお寺。ご真体は鎌倉円覚寺の大鐘(国宝)弁財天のご分身で、男性の顔の「人頭蛇身」でした。撮影禁止なので新聞折り込みチラシの絵を参照ください。 [こぼれ話-2] パワースポット付き七福神めぐり! 武蔵野吉祥寺七福神めぐりに参加したら、七福神の他に2か所のパワースポットがあるとのチラシを入手しました。
主催は武蔵野商工会議所で、ご利益をいろいろ考えますね! |
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次回は東京の紅葉・黄葉です。 平野 寅次郎 拝 |
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