紀行

            
江戸・東京の祭-22

(三社祭-2)
平野 武宏

神田祭の翌週は三社祭と江戸っ子の祭が続きます。

 
[三社祭 名物大行列] 浅草神社

 最寄り駅 浅草駅

正式には「浅草神社例大祭」と呼びますが、江戸っ子達には三社祭です。
浅草寺(せんそうじ)の始まりとなるご本尊を隅田川から引き揚げた漁師の檜前浜成(ひのくまはまなり)、竹成(たけなり)兄弟と自分の家を寺にして供養した土師中知(はじめのなかとも)の三人を祀ったのが浅草神社(あさくさじんじゃ)=「三社様」(さんじゃさま)のお祭りです。
平成27年(2015年)の三社祭の主な日程は5月14日 本社神輿御神霊入れの儀 斎行、5月15日 名物大行列 執行、神事びんざさら舞 奉納、5月16日 例大祭式典 斎行、町内神輿連合渡御、5月17日 本社神輿宮出し、本社神輿各町渡御、宮入り後の神輿神霊返しの儀です。

寅さん歩 その11 江戸・東京の祭ー2 三社祭では平成25年(2013年)の町内神輿渡御と本社神輿渡御しか見ていません。三社祭で初夏の風物詩と言われる名物大行列を初めて、見ようと5月15日スタート地点の東京浅草組合(見番)前へ出かけました。


行列は浅草あやめ連のお姐さんによる三社囃子山車を先頭に木遣りの鳶頭連、浅草神社の神官、「びんざさら舞」ののぼり旗と続きます。
「びんざさら舞」とは108枚の板をつないだ楽器を打ち鳴らす舞で五穀豊穣を祈願する田楽の一種とのこと。






江戸の祭には獅子頭がつきもののようです。写真下は「びんざさら舞」です。


行列は浅草の芸者衆、そして「白鷺の舞」と続きます。
「白鷺の舞」は昭和43年(1968年)東京100年を記念して浅草観光連盟により奉納されたもので、京都八坂神社の祇園祭の「鷺舞」を参考に「浅草寺慶安縁起絵巻」の祭礼行列からとったそうです。

              






白鷺は前を歩くリーダー(写真上右の赤いスカート姿?)の合図で舞い始めます。
最後は山車が曳かれ、行列は馬車通り→雷門通り→雷門→仲見世→浅草神社へ向かいます。

写真上は浅草神社境内で最終日の渡御を待つ三社様の本社神輿3基です。
本社神輿は氏子地域の東部・西部・南部にそれぞれ分かれて渡御されるそうです。
神輿渡御は 寅さん歩 その11 江戸・東京の祭‐2を参照願います。


               次回は花の祭-6です。


               
平野 寅次郎 拝