紀行

江戸・東京の祭-39
(新しい祭-5)
平野 武宏

 [港区ワールドフェスティバル]

    ~大使館周遊スタンプラリー その1~

多くの外国人が住み、80の大使館が立地する国際色豊かな街、港区が主催行事で昨年も行われました。1月15日港区役所に行き、参加パスポート(表題右の写真)を入手しました。
平成28年(2016年)1月15日~3月4日に参加32ヶ国の大使館を選んで訪問、普段はなかなか立ち入れない大使館内に入ることが出来ます。
昨年、行っていない国を中心にスケジュールを考えました。訪問は事前予約の要・不要、人数定員の有・無、日時指定、曜日指定、訪問可能の日の回数も大使館によりさまざまで、廻るエリアも考慮した効率良いスケジュールのコースづくりは頭の体操になります。
予約は1月7日から始まっていたそうで、訪問が1日しかない大使館は1月15日の時点で定員満員でした。最寄り駅は代表例です。

 [ブラジル連邦共和国大使館]

    北青山2-11-12 最寄駅 銀座線 外苑前駅

区役所の帰りに訪問出来る大使館を探すと、渋谷区との区境に明るい雰囲気の建物のブラジル連邦共和国大使館がありました。
南米大陸で最大の面積で、首都はブラジリア。2016年のオリンピック・パラリンピックの開催国です。


まずは受付に設置のスタンプをパスポートに押印して入室。地下の部屋では写真展を開催。外務省外交史料館展示室(飯倉)にて120年の特別展示を開催しているとのチラシを入手し、後日行きました。貴重な外交資料がありました。
3月31日まで無料開催とのこと(写真右)平成27年(2015年)は日本とブラジルの修好通商航海条約の調印から120年で、両国の外交関係が始まった記念の年です。第一回 移民船笠戸丸は明治41年(1908年)781名を乗せ、神戸を出港して以来、昭和16年(1941年)までの移民の累計は188,986名と学びました。

   
 [レソト王国大使館]

    赤坂7-5-47 U&M赤坂ビル3F 
    最寄駅 大江戸線 青山一丁目







赤坂の高橋是清記念公園脇を下る坂の途中
にありました。
写真左はスタンプが置いてある場所です。寅次郎、未知の国でした。頂いた資料によるとアフリカの南端部で周りを南アフリカ共和国にすっぽり囲まれた内陸国で、世界で最も標高の高い所に位置していることから、その名も「天空の王国」と呼ばれているとのこと。
「年間300日以上は晴天。手つかずの美しい自然が息づく国。ぜひ見に来てください」と大使館の方に言われ、「機会があれば・・」と答えた寅次郎ですが、少し遠すぎるのが難点です。
レソトとは「ソト語を話す人々」の意味で、1966年イギリスから独立、非同盟中立を宣言したとのこと。首都はマセル。

 [シリア・アラブ共和国大使館]

     赤坂6-19-45 最寄駅 大江戸線 六本木駅


東京ミッドタウンの檜町公園下の引っ込んだ場所にありました。
中東で北にトルコ、東にイラク、南にヨルダン、パレスチナ、西にレバノン、南西はイスラエルと接し、北西は東地中海に面し、今、世界のニュースでよく名が出てくる国です。
シリアの呼び方は通称。首都はダマスカス。右上の写真はスタンプが置いてある部屋です。アサド大統領の写真が飾ってあり、反対側には内戦で破壊された遺跡の写真を大使館の方が説明してくれました。

 [スロヴェニア共和国大使館]

     南青山7-14-12  最寄駅 渋谷駅からバス利用

南青山は寅次郎の昔の勤務地、懐かしい思いで、渋谷駅からのバスで南青山七丁目で降りました。日赤十字社医療センターに向かって歩き、東京女学館の手前にありました。4回の訪問可能日の1回が事前予約出来た最初の大使館です。11時に集まった28名(うち男性は7名)は部屋に通され、若い女性の大使館の方から説明がありました。西はイタリア、北はオーストリア、南東はクロアチア、北東はハンガリーと国境を接し、アルプス山脈、地中海、パンノニア平原に囲まれた国。日本の四国と同じ大きさで、鶏の形をして約66%が森、国名の真ん中にLOVEの文字(s
LOVEnia)が入っている唯一の国と自慢。リゾート地の湖やトロッコで行くポストイナ鍾乳洞が有名とのこと。首都はリュブリャナ。
1991年ユーゴースラビアとの連邦を解消し独立。2016年は独立25周年に当たり、各種イベントで盛り上がるとのこと。

 

説明が終わると女性はスタンプを押してくれました(写真下右)名産のはちみつ(オレンジから抽出)乗せたクッキーや白ワインのおもてなしがありました。

        

 [スイス大使館]

    南麻布5-9-12 最寄駅 日比谷線 広尾駅

有栖川宮記念公園脇の坂を愛育病院方面に上り、途中を左折するとありました。今回の参加大使館32ヶ国の内、寅次郎が旅行で訪問した唯一の国です。イタリア、ドイツ、フランス、リヒテンシュタインと国境を接する日本の九州ほどの大きさで、国土の2/3は山岳地。日本人が海外観光で一度は訪れたい国だそうです。永世中立国として知られ、首都はベルン。



写真下はスタンプが置いてある場所です。テーブルにはキットカット(日本製)があり
  




1月15日~1月26日までに訪問した5ケ国の大使館です。
港区の大使館めぐりはまだ続きます。お楽しみに!

2015年の大使館めぐりは寅さん歩 その11江戸・東京の祭-15(新しい祭-2)を参照ください。

 
[こぼれ話]こんな美味しい祭りもあります。 


1月15日は「いちごの日」、折り込みチラシで近くに豊島市場(青果)がある巣鴨地蔵通り入口のすがもん広場で「とちおとめ祭」が行わると知り、散歩がてらに出かけました。
赤いスーツのとち乙女」が試食の「苺のとちおとめ」を配っていました。「苺のとちおとめ」を買い、お持ち帰りした寅次郎でした。

                
次回は新しい祭-6です。


平野 寅次郎 拝