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造成中の下飯田遊水地 |
藤沢市と横浜市の境を流れる境川の俣野地区で遊水地の造成らしい工事が長いこと行なわれていました。そのうちに、県立境川遊水地公園の造成工事であることが公示されました。さらに昨年8月には柵が取り除かれ、一部、立ち入ることができるようになりました。そこで、ここをウォーキングのコースに取り入れて、初公開しようという意図で、今年のウォーキング計画に盛り込んでみました。ところが情報はすぐ伝わり、立ち入りが出来るようになると、いろいろな団体がコースの途中で立ち寄り、もはや旧聞になってしまいました。
この県立境川遊水地公園は俣野遊水地、下飯田遊水地そして今田遊水地の三つから構成され、昨年完成して利用できるようになったのは、俣野遊水地と管理棟にあたる遊水地公園情報センターだけで、あとの下飯田遊水地は造成中、今田遊水地はこれからというところです。
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東俣野中央公園から見た俣野の郷 |
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宇田川縁の桜並木 |
ところで、このあたりは、太古の昔は海の入江であったらしく、海岸線が後退したあとは、川が土砂を運び、これが堆積して、肥沃な流域が造られていったようです。このことは、遊水地の造成工事中に貝が混じった地層が発掘されたことでも証明されています。ここに俣野という生活経済圏が生まれていったようです。俣野の郷は相模の国に属し、境川によって高座郡と鎌倉郡に分けられていましたが、境川の流域として形成されてきたという経緯から、ひとつの生活経済圏としての結び付きが強かったと思われます。
そこで、3月28日、桜の便りがあちこちで聞かれる春の一日、俣野という名がつく、東俣野中央公園、俣野公園そして俣野遊水地を結んで、小田急線の善行駅から六会日大前駅まで11`を歩いてみました。かつての俣野の郷が一望できる東俣野中央公園、旧ドリームランド跡にできた新しい俣野公園、そして今回の目的地となった俣野遊水地とそれぞれ違った味わいがありました。
当初、午前中雨という天気予報に、あれこれ気を揉みましたが、結果は、その心配が嘘のような晴天に恵まれました。あちこちで咲きほころぶ桜と菜の花に、春の息吹を満喫することができました。なかでも、境川の支流のひとつ、宇田川縁に咲く桜並木は想定外だっただけに、まさに、コースに花を添えてくれました。(O.H)
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