藤沢七福神めぐり
2012年
01月09日祝)

天気:快晴 参加者:488名 距離:16kmコース:ABCの3コースを自由に選択。(A・Bコースは自由歩行、Cコースは皇大神宮まで団体歩行)

 Aコース:奥田公園→皇大神宮→養命寺→白旗神社→常光寺→感応院→諏訪神社→奥田公園
 Bコース:奥田公園→感応院→諏訪神社→常光寺→白旗神社→養命寺→皇大神宮→奥田公園
       →(ABコースとも)龍口寺→江島神社→江ノ島観光案内所前(島内)ゴール
 Cコース:皇大神宮まで団体歩行し、お祓いを受けたあとAコースの自由歩行となります。

奥田公園にて(八柳氏撮影)
皇大神宮にてお祓いを受ける
養命寺重文あるのに花より団子 玉砂利の音高らかに晴れ着かな(白旗神社)
静寂の言葉が似合う常光寺 華やかに提灯下げて諏訪神社
感応院 障子の影から寿老人
検校の標をたよりに龍口寺 龍口寺 日蓮聖人辻説法
湘南の水面に光る春の色 銅葺きの鳥居の先は善男善女
頼朝も祈願成就の辺津宮(江ノ島神社) 今日だけは御神酒を目当てに500人(平野氏撮影)
写真:池内

 寒中に相応しく朝は相当冷え込んだが、日が昇るに従って無風快晴の初歩き日和となり、参加者も488名に達する善男善女が「藤沢七福神めぐり」を楽しんだ。
 奥田公園で出発式の後、Aコース、Bコース、Cコースに分かれて出発する、500人近い人達を安全に、そして快適に七福神めぐりを楽しんで頂く為に、3コースを設定した。
 Cコースは皇大神宮で神主様のお祓いを受ける、年の始めにあたり、一年間ウオーカー達の無病息災を祈願する。
皇大神宮は相模の国土甘(とかみ)郡の総社で、祭神を「天照大神」とする、天喜年間(1,085)八幡太郎源義家が奥州鎮撫の折り祈願奉幣し、那須与一は寿永三年(1,184)源平合戦の戦勝祈願をした勝利の神様なのだ。
 次は養命寺、後にメルシャンワイン工場を控え、前が国道の不遇な場所にあるが、曹洞宗のこの寺は天正年間(1,716)の創建、この時期に開帳される薬師如来像は、国指定の重要文化財であるから是非見て欲しい、1月中はお堂内に入る事が出来る。
 白旗神社への道は、旧東海道に沿って歩くが、Bコースから来る人、一般通行の人で歩道は込み合うし、ウオーカーは我先にと一目散に先を急ぐ、自転車も来るし危ない箇所だ。
白旗神社では成人式の今日、晴れ着姿の和服が玉砂利に良く似合う、ウオーカー達は石段を上がって社殿にお参りすることなく、スタンプ台に直行だ、宮司さんがこぼすのも無理はない、せめて今日ぐらいお賽銭を上げて、鈴をからから鳴らして欲しいものだ。
 常光寺に入ると一転して白旗神社の喧噪とは別世界の静寂が訪れる、木漏れ日を受けた六地蔵がよし、よしと笑っていた顔が印象に残る、スタンプを押すパタン、パタンとした乾いた音が静寂の中に吸い込まれてゆく。
 諏訪神社はまた賑やかだ、参道に提灯が並び、元日の初詣に、そして華やかな今日の七福神巡りにピッタリ似合う。
 感応院の山門を潜ると、また寺域に入り静寂が訪れる、掌(たなごころ)に開かれた庫裏に木彫りの寿老人が鹿達に囲まれて飾られている、障子を通して差し込む柔らかな日射しが、春の近いことを教えて呉れる。
 神社と寺を交互に訪れ、静と動、寂と歓が互に入れ替わるこの絶妙なコース造りは誰が組み立てたのだろうか、この見事なバランスに敬意を表する。
 次の訪問地は龍口寺、一旦奥田公園に戻ってお昼を食べる。
 今度は境川沿いに江の島道を龍口寺に向かう、杉山検校が建立の「ゑのし満道」の道標に導かれて、龍口寺の山門に立つ、ここのスタンプ台は、寺内の参拝場所、お賽銭箱の隣にある、ウオーカー達は参拝場所の前まで来ないと、スタンプが押せない仕組みになっている。修行僧達が見張っているから、やむを得ずお参りする仕組みになっているのだ。
 最後の江の島神社に来ると、さすがに七番目の最後だから、キチントお賽銭を上げてお参りしている、銅製の鳥居を潜り、参道を歩くに従って、ゴールが目の前にあるから、急いで来た心が定まって来るのだろう。
 ゴールは橋の袂の観光案内所前、用意した御神酒が無くなるほどの盛況であった、午後の日射しを受けてキラキラ輝く湘南の海が、春の近いことを知らせて呉れる。(池内淑皓)