藤沢七福神めぐり
2013年
01月07日月)

天気: 参加者:377名 距離:16kmコース
コース:ABCの3コースを自由に選択。(A・Bコースは自由歩行、Cコースは皇大神宮まで団体歩行)
 Aコース:奥田公園→皇大神宮→養命寺→白旗神社→常光寺→諏訪神社→感応院→奥田公園
 Bコース:奥田公園→感応院→諏訪神社→常光寺→白旗神社→養命寺→皇大神宮→奥田公園
       →(ABコースとも)龍口寺→江島神社→江ノ島観光案内所前(島内)ゴール
 Cコース:皇大神宮まで団体歩行し、お祓いを受けたあとAコースの自由歩行となります。


奥田公園にて出発風景 七福神めぐりに向かう
皇大神宮でお祓いを受ける 皇大神宮にてスタンプ押印を待つ
養命寺にて 養命寺本堂の天井絵
白旗神社にて  常光寺
諏訪神社で打ち出の小槌を振る 感応院でスタンプを頂く
西行戻り松にて ゑ能し満道 道標(江島神社にて)
常立寺 伝元使塚 龍口寺にて
江島神社

写真:小塚、池内

 松が取れる正月七日(月)、従来の週末ウオークを変えて、今回は藤沢七福神めぐりを年明け早々の平日に実行する事にした。平日に開催した為か参加者は例年より百人程少ない379人の老若男女が七福神めぐりを楽しんだ。
 集合場所は例年通り奥田公園Aコース、Bコース、Cコースに分かれて出発した。特にCコースは皇大神宮でお祓いを受けるコースとなっている。皆さん初詣と今日のお祓いで二重の御利益を期待する。事務局では勿論歩友の安全祈願、無病息災の祈願もお願いした。
 皇大神宮の次は養命寺、東海道に面しているが普段は目立たないひっそりした寺だ。正月はお堂が開かれているから国指定重要文化財の薬師如来像を拝観したい、そして極彩色の天井絵が目を釘漬けにしてしまう。

 養命寺からは一路東海道を藤沢方面に向かう。白旗の交差点を折れれば程なく白旗神社の鳥居が見えてくる。この神社は毘沙門天を祀る、知恵と勇気の守り神だ。
祭神は寒川彦の命と源義経公、奥州衣川の戦いで敗れた義経は亡骸を鎌倉に送られ、この地に葬られたと言われている。
 常光寺の境内に入ると静寂が訪れ、六地蔵が静寂に花を添える。諏訪神社には大黒天の打ち出の小槌が置いてあった。一振りすれば、富貴と長寿が約束されるのにウオーカー達は先を急ぐ。
 次の感応院で押印すると藤沢橋を渡り江の島道を龍口寺に向かう、安藤広重描く東海道五十三次の錦絵の藤沢の部分では、江の島道と一の鳥居が描かれている。

 私たちも境川沿いに南下する。馬喰橋(鎌倉時代からの旧跡)を過ぎ、西行の戻り松を横目に、片瀬小学校前にある杉山検校が建立の “ゑ能し満道”の道標に導かれて先を急ぐ。この辺りは藤沢宿から分かれた昔の江の島道の名残が色濃く残っているので、是非足を止めて欲しいものだ。
 特にゑ能し満道の道標は文化財だ、杉山検校和一は慶長15年(1610)伊勢の国に生まれる。幼くして失明してしまうが努力して検校の位に上り詰める。徳川綱吉の寵愛を受け、管鍼法を編み出す、江の島で修業したことが縁でゑ能し満道標を設置した。当初は48基在ったというが、正確な数は不明である。平成10年製作された道標地図には、神奈川県内に13基が記されている。此処で特筆する一基が東京世田谷区玉川にある。誰かが藤沢から持ち出したに違いない(資料提供 理事 弥勒寺裕氏)。

 鎌倉道の道筋にある常立寺には、文永の役(1274)、弘安の役(1281)で首をはねられたモンゴルの元使塚がある。1月13日からの大相撲春場所を控えて、モンゴルの力士達が供養塔に巻いた青色の“ハダク”が目に染みる。青色は父なる天空の青なのだ、強いチンギスハーンにあやかり、白星を重ねたい思いを込めたのであろう。
 龍口寺を過ぎれば光輝く湘南の海に出る。北国の大雪に比べ何と暖かいのだろうか、江島神社はまだ正月気分、華やいだ空気が境内一面に漂う。最後の参拝を終えれば、ゴールでお神酒が待っている。今年は多めに用意したと云うから早く飲みに行こう。(文 池内淑皓)