健康ウオーク    第1話


健康ウォークにあたっての留意点

 健康ウォークを行う場合、どうしても身体を動かす前に頭で考えたウォークを実現させようとして無理することが多いと思います。

 * 人より早く歩きたい=誰々さんよりも速く歩きたい。

 * 長い距離を疲れの少ないように楽に歩きたい。

と考えて結果的に必要以上の負荷を身体に掛け、酷使して傷害を背負うような話をよく耳にします。

 速く歩くには「大きな歩幅と単位時間当たりの歩数」が必要となりますが、容易に歩幅を広げ、足の振り出しを早くすることが出来るとは考えられません。

前にも述べましたように、「リズム、バランス、パワー」がその人にとってウォークでどのような状態で寄与出来ているかによると考えられます。

 「過度の歩幅」での歩行は体力の消耗と同時に股関節をはじめ脚・腰の筋肉への負荷を大きくし故障の原因となると考えられます。自分の身体に合った歩幅を見つけることが大切です。

私は、股関節や筋肉の柔軟性に欠ける人は、歩行中に無理に歩幅を広げることは厳禁と考えています。

 自分の「単位時間当たりの歩数」が、どの程度考えてみたことがありますか。駅伝競走の実況で、選手のピッチ数180とか210とか解説者が説明しているのをお聞きになったことがあると思いますが、これは1分間に180210歩のピッチ(1秒に3歩〜3.5歩)で走っていることの説明で専門に訓練した選手でも長時間走る場合、そんなに多くないことがお解かりになると思います。

 私どもが歩く時、歩幅、歩数のどちらを重視して体力やリズムを考えた対応をするかが、ウォーク中の疲労や終了後の疲労回復に影響するものと考えられます。

 自分の身体に合った「効率的なウォーキング」を考えるには、頭で考えた歩幅主体に考えたウォークや単位時間当たりの歩数重視のウォークで実現させるのは容易に出来るとは考え難いと思えます
        (江尻 忠正 当協会名誉会長 神奈川県ウオーキング協会会長)


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