寄り道・道草 53


鵠沼運動公園のSL

 
 鵠沼運動公園、八部公園といった方が馴染み深い。八部と書いてハッペと読む。

「ペ」とは、アイヌ語で 〜もの、者という意味のようだ。(HPアイヌ語辞典)

 シーサイドコース、辻堂海浜公園からの順路は作橋を渡らず、左折して引地川右岸を
 上流に向かって進むが、作橋を渡り左側に進むと鵠沼運動公園である。

 夏には高校野球で賑わう野球場や屋内・屋外プール、テニスコートがある57,000uもの
 広さの運動公園である。

 その一画に蒸気機関車C11が展示されていることは、あまり知られていない。

 蒸気機関車はC11245号(タンク式)、愛称「しおかぜ号」である。

 この蒸気機関車は、昭和185月に日本車輌製造株式会社で製造され、186月、
 新潟局 新津機関区所属で赤谷線(新発田・東赤谷間
19km)を走った。

  484月、仙台局小牛田運転所所属で石巻線、495月に廃車となった。

 この間、走った距離は917,851キロ、地球を22周半したことになる。月までの距離は
  38
万キロと習ったから、月までは往復した以上の距離である。人間でいえば31年間の
 勤務であった。

 引退後、しばらく盛岡機関区にあったが、5110月に藤沢市の鉄道ファン有志に
 よって引き取られ、以後ここに展示されている。
鵠沼運動公園のSL

 藤沢駅では同型のC11型蒸気機関車が41
 まで貨物の入換用として使われていたそう
 である。現在、同型の
C11が走っているのは
 太井川鉄道の金谷・千頭間のみである。

 引退した蒸気機関車はご老体であるが、
 ピカピカしている。藤沢鉄道車両保存会と
 藤沢
SL少年団の皆さんが手入しているから
 である。

 SLの周りには5インチのレールが敷かれ、
 一周
160mの距離を実物10分の1のミニSL
 子供たちの夢を乗せて走る。

 毎月第2日曜日、正午から午後3時までミニ運転会が開かれるから、お孫さんを連れて
 行ってみては如何でしょうか。  
                      参考資料:
SL展示案内板228 八柳)