寄り道・道草56 |
つりがね状の甕(かめ)に小さな穴を開けて、逆さまに伏せた状態にして地中に埋めこみ、中を空洞にしておく。甕の底に開けた穴から水がしたたり落ちると、下に溜まった水に反響して琴のような妙音を出すという仕掛けである。 古いお寺にある水琴窟ではつくばいや手水鉢の傍につくられ、水が自然に流出するのを待つ方式であったが一定の音色を保てないために、水位を一定に保つ排水用の管や、音を聴くために竹筒が設けられているという。 甕も近年、いろいろありで、素材、形状、大きさ、底に溜まる水の具合などで、ひとつとして同じ音色の水琴窟はないという。 この水琴窟、茶人でもあった小堀遠州の考案とも言われているが確かではない。ししおどし、水琴窟といい、昔の人は音に対して繊細な神経を持っていたのですね。現代社会は騒音ばかりだ。このお宅の住人もきっと風流人に違いない。水琴窟の音色を聴けば、皆さん、なにか感じる筈だ。 参考資料:Wikipedia (12・20 八柳) |