連載


― 実録「あるウオ―カーの話」A
黒江 輝雄
 私がウオーキングの例会に参加した時に、大体お会いする確率が高い
先輩諸兄が大勢いらっしゃいますが、そのうちのお一人で、私も懇意にさせていただいている方、仮にA氏と呼ばせてもらいますが、このA氏から直接うかがったお話です。まあ、お聞きください。・・・・

    

 「私は、南九州の地方都市で生まれ育ちました。子供の頃はガキ大将で、勉強などはっちのけで、近所の仲間達と野山を走り回ったり、海遊びをしたりして、思う存分したい放題で、自然に親しんできました。たまには、大人の人達の目を盗んで、いたずらやワルサも随分やりました。
 このときに学習したお陰で、私は野山に繁殖している草木や樹木、グミ、あけびなどの果実類のことも実地に勉強することができました。
 成人してからは、仕事の合間をみて旅に出たり、観光地を訪ね歩くことが習い性となりました。記録をしらべてみると、学生時代から旅していて、日本全国47都道府県はくまなく回り、それぞれの県に2泊以上は滞在しています。

 外国旅行も86回になります。全世界のうち77カ国以上は訪問しました。私の外国旅行の訪問先は、主に風光明媚な観光地が中心です。例えばアメリカの国立公園は36カ所をたずねました。旅の楽しみには、いろいろありますが、そのうちの一つはなんといってもその土地特有のお酒を味わうことです。ウイスキー、ワイン、中国酒などさまざまです。

 旅好きが昂じて、「一般旅行業務取扱主任者」の資格も苦労の末とりました。学位論文をとったとき以来の猛勉強を、50才を過ぎてからやった結果です。
(筆者注:この資格は添乗員を教育・監督する高度で複雑なものだそうです。) 
 私の旅好き、ウオーキング好きは、多いときは週に4日から5日例会に参加
することもあります。趣味というよりは病膏盲(コウモウ)に入り、ほとんど病気といった感じです。」

    

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因みにA氏は、医業の道に進まれて立派に社会的な地位も築かれ、今では息子さんにバトンタッチされ、悠々自適のご身分です。
3百ページに及ぶ旅についての立派な装丁の自費出版の本を刊行されています。私もいただいて興味深く読ませてもらいました。(筆者注:文中の数字は平成19年3月現在の記録です。)