連載


― 実録「あるウオ―カーの話」B ― 
黒江 輝雄
 今回の話は、毎日かかさず朝6時になるとウオーキングに出かけることを
日課にしているご婦
人の話題です。
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 雨の日も風の日も一日として欠かしたことはありません。
毎朝6時きっかりに出かけます。帰りは決まって7時です。この時間も正確で毎日5,6分と違いはありません。
その後8時前にはバイクに乗って仕事に出かけて行きます。
仕事が休みの日でも、日課の散歩は欠かしたことがありません。
こういった生活をもう十年以上も続けています。年令は60才チョット過ぎです。
 きっかけは、もともと腰痛の持病があって、椎間板ヘルニアと診断され、一週間ほど、七転八倒の苦しみを味わったりしましたが、病気の治療のためには毎日歩くことが一番だと、お医者さんにすすめられたことです。それから毎日歩くようになったそうです。
お陰で持病もすっかりなおり、いまでは全く健康そのもので、仕事にも家事にも頑張っておられます。聞くところによると、ウオーキングに出かける前に朝食は済ましているのだそうです。この奥さんはウオーキング協会員ではありません。
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 実は、このご婦人は私のすぐ近くにお住まいで、常日頃懇意にさせていただいているお宅の奥さんです。非常にお元気で活動的で、どうみても50才台の若々しい感じを受けます。これも毎日の“歩き方”が大きな要因の一つになっているのではないでしょうか。

毎日歩いているコースは、近くにある大庭墓園という市営のメモリアルパークです。四季折々の木々の景観も楽しめて、一般市民の憩の場ともなっている所です。一周すると45分位かかります。遠景ですが、晴れた日には富士山も眺めることができます。
毎日、朝、昼、夕には常連で散歩する人が何人もいらっしゃいます。
なかには犬の散歩のために訪れる人も何組かいます。

 実は、私もこのコースを約1年間、大体毎日50分くらいかけて歩いていた頃、この奥さんとは何度も通りすがりに挨拶を交わしていました。
しかし、私の場合は歩いている途中で、あるハプニングによる災難に見舞われてしまい、それ以来、この場所での歩き方を中止してしまいました。
機会があれば、この顛末についてもお話しようかなとも考えています。