連載


― 実録「あるウオ―カーの話」C ― 
黒江 輝雄
  例会に参加すると、毎回必ず何組かのご夫婦が肩を並べて仲睦まじそうに
足並みを揃えながら歩いているのを見かけます。今回はそういったカップルのお話です。仮にBさんご夫婦と呼ばせてもらいます。
お二人は、FWAでははじめてのご夫婦揃って、オールジャパンウオーキング・カップ(AJWC)全国47都道府県完歩を達成されたカップルです。
因みにこの記録を達成された方は、全国にいる何10万人というウオ―カーのうちでも平成19年3月現在でたったの370名程度という貴重な記録です。まあお聞きください。

                                      
「私達が最初にAJWCに取り組んだのは、平成12年1月の「第8回いぶすき菜の花マーチ」(鹿児島県)でした。
それから最後の47番目は、平成15年11月の「第1回海峡のまち下関歴史ウオーク」(山口県)で、念願だった夫婦一緒での、オールジャパン・ウオーキングカップを達成することができました。この間、4年かかりました。登録番号は42番と43番です。
当時は現在とちがってルールも多少違い、大会の日取りが変更になることがあったので、時刻表と歩友たちの経験談を参考に、いろいろな困難を克服しながら歩いたのも思い出のひとつです。日程の調整には随分と苦労しました。
大阪―京都―奈良では、3府県を各1日参加でクリアーという幸運さにも遭遇できたりしました。長崎県の大会の翌日には富山県の大会に顔を出したりしました。JRと航空会社には大変世話になりました。それは今でも続いています。振り返ってみると、平成12年は15都道県、14年は12府県、15年は17府県の大会に参加しています。随分と頑張りました。
 
 どの大会も感動的で印象に残るものばかりでした。
なかでも「第1回とって隠岐ツーデーの 歩いて感動!食べて感激!初夏の隠岐路」のキャッチフレーズに誘われて参加した大会で、挨拶された村長さんの言葉通り、知夫里島の住民の数は多い順に,タヌキ、きじ、牛に馬、イタチ、そして人間様でした。すばらしい自然の景観を満喫しました。ゴールでふるまわれたイワガキには、おいしくて感激しました。

 「九州スリーデーマーチ2003」の熊本大会では、会場で突然呼び出されたので何事かと思ったら、夫婦揃ってのスタート前の「檄」の依頼でした。無事大役を果たすことができましたが、私達にとって貴重な経験となりました。
 この他いろいろなことに出会って,感動したり感激した場面がいくつも思い出に残っています。
これからも感動と感激を求めて歩き続けるつもりです。」

           
            
 Bさんご夫婦には、全国制覇を達成された方とは思えないような淡々とした語り口で、控え目に話をしていただきました。
「47都道府県完歩の足跡」と題した報告をホームページに発表されています。きれいな写真が何枚も掲載されています。
 次の目標はJML(ジャパン・マーチング・リーグ)100回をめざしているそうです。
私にとっては及びもつかないことですが。
(筆者注:文中の数字は平成19年3月現在の数字です。)