紀行

三島湧水群〜せせらぎの道とみかん狩り温泉ウオーク 

    吉田 明
 
三島湧水群〜せせらぎの道ウオーク]
    
 平成22年11月18日木曜・午前7時過ぎに藤沢駅前を出発した私たち2台のバスは、途中渋滞もなく目的地三島に着きました。本日のウオークは三島市内の湧水群とせせらぎの道を歩くというもので、先ず三嶋大社に参詣した後境内の天然記念物樹齢1200年の金木犀の老大木に敬意を表し湧水地点に向かいました。桜川水辺の若山牧水等の文学碑の道を進み、めぐみの子で柏手を打って人形のポンプを動かし、三島の湧水群の一つ白滝公園に着きました。
湧水の白滝公園
 ここで一言、水の都三島の湧水について復習しておきましょう。三島の湧水は富士山の被圧伏流水です。被圧伏流水とは富士山麓地下約300mに存在する上下が不透水層で囲まれた帯水層を満たしている地下水のことです。富士山を含む山麓一帯に降った雪や雨が地下に浸透し、数十年もの永い年月をかけて帯水層の砂礫で不純物は濾過され三島溶岩流の先端から湧き出たものです。しかし現在は豊富にあったこの湧水も減少傾向にあり、今後何らかの対策を講じないと枯渇するおそれがあると心配されています。原因には工場による地下水の大量消費や三島市および近辺の人口増等が考えられるとのことです。
ところで皆さん、水は健康の源であると言うことは知られていますが、三島市の水道水は地下水でまかなわれているということを知っていますか。三島市民は富士山の伏流水を飲用水として活用しているのです。ですから三島市では水道の栓を捻ると蛇口からは何とミネラルウオーターが出てくるということになるわけです。本当かな?

 さて、湧水についての復習はこのぐらいにして、本題のウオークに戻りましょう。
白滝公園から菰池公園の湧水を見た後、ホタルの里と三石神社を過ぎ、源兵衛川の水上の小道に入ります。途中橋と川面が極端に狭くなっている箇所を通るときは頭を橋桁にぶつけないよう腰をかがめて慎重に進まなくてはなりません。特に長身の方は大変しんどかったでしょうね。小道に沿った川面には三島梅花藻(ミシマバイカモ=昭和5年に三島市楽寿園小浜池で発見されたキンポウゲ科の多年草水中植物、静岡県指定天然記念物)の小さな花がひっそりと咲いていました。三島梅花藻の里では湧水減少と水質悪化により数が激減した梅花藻を、絶滅から救うためNPOのスタッフによる育成作業が行われていました。
 天候にも恵まれ秋らしい爽快な日和の中で行われ・バスウオークもこれで無事終了となり、バスで山中城跡公園に行き昼食を摂った後湯河原のみかん狩りに向かいました。
   
[みかん狩り&温泉]
湯河原温泉あかねに到着し、いざ出陣とばかり張り切ってみかん畑に向かいました。入口で元気なオバサンから配られた網袋ほか?に収穫したみかんを、目一杯詰め込んでホテルに戻り直ぐさま温泉に直行、少し熱めの湯につかりながら今日一日の汗を流して、心身ともにリフレッシュ、懇親会場での風呂上がりの生ビールの味はまた格別でした。続いてオカリナの演奏をバックに全員で唱歌を合唱し本日のスケジュールのすべてを終了しました。
  帰りのバス車内は懇親会でのアルコールの影響もあり、賑やかな雰囲気のうちにほぼ予定通り6時少し前藤沢に帰着、一つでも多くと気合いを入れて収穫したみかんの重みに耐えながら、各自家路を目指して散会しました。