紀行文
池 内 淑 皓
11月3日(水) もしかしたら、今日中にカトマンドウに帰れるのではないか、との淡い期待を持って朝8時に宿を出た。
チャプリン9:50着、 ルクラ11時着、すぐ空港に直行してイエティー航空カウンターへ走った。私のチケットは明日11月4日8:30のフライトなのだが。
12時に来いと言う、どうやら乗れそうな気配なのだ。12時に行ったら13時30分にまた来いと言う、13時半に行ったら、16時のフライトでOKが出た。その間約40分間隔で飛行機が来るが、団体大口が優先でなかなか乗せてくれない。
16時30分総ての手続きが終了して、カトマンドウ行きの飛行機の前に立つ!乗る寸前になってSTOPとなった。
日が暮れて、カトマンドウに着陸出来ないからだと言う。「明日一番で飛ぶから朝5時30分に来い」だとさ。
私達は昼から半日空港に釘付けされた挙げ句フライトキャンセルとなってしまった。
ネパールではこの様な事が日常茶飯事であると云われているが、彼らは私達に対して、一座席でも空きが出れば乗せてあげようと努力してくれていたらしい。もともと私達は明日のフライトであるから、予定通りと云えば予定通りなのだが。
仕方なくナムチェへの行きに予約しておいたルクラのホテルに向かうが、ホテルは明日帰る人達で満室、隣のホテルに泊まって夜明けを待つ。
11月4日(木) 暗闇の中を約束通り午前5時30分に空港着。入口には鍵が掛かっていて中に入れない。朝一番で乗るお客さん達が既に空港入口のカフェで待機していた。
6時30分、やっとカトマンドウに向けて私達はルクラを後にした。そのお陰で私達は、早朝のヒマラヤ山脈パノラマフライトを存分に楽しめた。ヒマラヤに住む神々達は、私達にこの景観を見せたいが為に、わざわざルクラに一晩留め置いたに違いない。
ルクラ飛行場にて(中央ポーターのビレーバードル君) 夕時のルクラ飛行場 機内から見たヒマラヤ山脈 完