紀行文

寅次郎ウオークの旅
― その後の足跡 9 ―

第13回下田水仙ツーデーマーチ

平野  武宏
ウオーキングの地方大会を歩き回っていたら、映画の寅さんファンの妻の友人から「平野寅次郎」と命名されてしまいました。
生涯の三大目標として定めたオールジャパン ウオーキングカップ(47都道府県大会)完歩(2006年)、世界最大のオランダ フォーデーマーチ完歩(2007年)、地球一周四万キロ完歩(2009年)を達成した「湘南の寅次郎」、次の目標は時間とお金の許すまま、気ままに歩くことを楽しもうとしましたが、日本ウオーキング協会の新たなシリーズものに挑発されて、明治維新の頃に世界に向けて開かれた七つの港を巡る「日本開国セブンハーバーズリーグ」と坂本龍馬の足跡を巡る「龍馬グランプリウオーク」を追いかけることにしました。
お暇の折にご笑読ください。
  
開国下田みなと龍馬像 宝福寺龍馬像
田牛海岸 爪木崎水仙群生地
  
静岡県 下田編
 2011年1月8日(土)〜9日(日)伊豆早春フラワーマーチウォーキング実行委員会主催・主管の第13回伊豆早春フラワーウォーキング第13回下田水仙ツーデーマーチに参加しました。
この大会は日本開国セブンハーバーズリーグ認定大会、坂本龍馬グランプリウオーク公式大会です。下田は文久3年宝福寺で行なわれた勝海舟と土佐の殿様 山内容堂の謁見によって脱藩が許された龍馬飛翔の地です。又、日米和親下田条約が締結された地・吉田松陰が密航を企てて捕らえられた開国ゆかりの地です。
温暖な自然と歴史文化あふれる地でひと足早い伊豆の春を見つけようと「湘南の寅次郎」の2011年大会初歩きです。

1月7日(金)
FWAの仲間18名で車4台に分乗し、藤沢を出発。釣り橋がミステリーで登場する城ケ崎海岸を散策し、稲取漁港で金目鯛定食を満喫し、下田のホテルに到着。最近は歌う機会が少なくなっている寅次郎、ホテル内の無料カラオケルームを占領。春(小学校)・秋(中学校)の同窓会の2次会のカラオケの練習だと張り切りました。

1月8日(土)(30・23・10キロコースあり)
スタート・ゴールは雨も考慮して下田小学校の体育館。前回の参加時は冷たい雨でした、今回は風は冷たいが雲ひとつない快晴。23キロコースを歩きました。
南伊豆の山間を歩いて13キロ地点で豚汁サービスのある田牛(とうじ)青少年海の家からは海岸線を歩く。山から海への風景の変化は大変良い。紺碧の海には伊豆諸島を臨むビューポイントの連続。式根島、八丈島以外の島が確認できました。ゴール近くの鍋田浜や和歌の浦もビューポイント。ゴールでは甘酒サービスあり。
ホテルに戻って汗を流すと、ひと休みして又カラオケルームへ。

1月9日(日)(30・20・13キロコースあり)
 風の音で目を覚まし5時に朝風呂へ、消防車のサイレンが聞こえた。この風での火事は大変だと思いつつ遠くだと、のんびりと朝湯を楽しむ。朝日が昇ると「天気晴朗なれど浪高し・風強し」
 今日のメインは爪木崎の水仙なので20キロコースを選択。山火事があり、コースが変更とのこと。背中を追い風に押されて須崎まで歩く。コース変更の誘導がなく、当初のコースの須崎遊歩道までのアップダウンを歩いてしまいました。山道には消防のホースがあった。我々以降のウォーカーは海岸線を避けたつまらない変更コースを歩かせられたそうだ。
 爪木崎前の遊歩道からの景色は絶景。300万本の水仙は雨が少ないためか少し元気がない様子。アロエと水仙のコントラストが良かった。須崎御用邸脇を通り、道の駅開国下田みなとまでは今度は向かい風に悩まされる。道の駅開国下田みなとの海に向かって立つ龍馬の銅像や観光船の黒船を見ながらゴール。
 3連休の帰路の交通渋滞を避けようと13時前には出発。17時前には帰宅しました。
 
映画の寅次郎は静岡県には縁があり度々訪れています。第6作「男はつらいよ 純情編」でお正月の初商売を浜名湖で、第7作「男はつらいよ 奮闘編」で沼津、第9昨「男はつらいよ 柴又慕情」で静岡、第16作「男はつらいよ 葛飾立志編」で西伊豆、第28作「男はつらいよ 寅次郎紙風船」で焼津、第36作「男はつらいよ 柴又より愛をこめて」では下田に来ています。下田には家出した たこ社長の娘 あけみを迎えに来て、海岸から島を眺めて、式根島に渡り、美人先生に恋をします。
風はありましたが晴天に恵まれ、カラオケの練習も充分に出来た大満足の初歩きの旅でした。
                               平野 寅次郎 拝