連載


 − ウオーキングとは歩くことです −
黒江 輝雄
<ウオーキングとは歩くことです> 至極、当たり前の事ですが、単純明快な答えです。では何故このように簡単なことが、いまどきはやり言葉のように、<ウオーキング>がもてはやされているのでしょうか。
その理由の答えも単純明快です。そのことを今から申し上げようと思っています。 
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 現代社会に住んで生活している我々現代人は、生活していくうえで、いろいろな文化生活上の便利さの恩恵を受けています。
例えばテレビ、ラジオ、電気冷蔵庫、洗濯機などの電化製品や交通機関にしても列車、電車、自動車、バス、自転車などの乗り物を利用することができます。
おまけに現在では、ケイタイ電話やパソコンが普及していて、自宅から一歩も外に出なくても友人・知人たちと気兼ねなく会話ができる時代になりました。

 このことは、一方では現代人にとって無意識のうちに不幸な結果をもたらしつつあります。人間本来に兼ね備えている<手足を使って歩く>という運動能力が極端に落ち込むという日常生活が現実に起こりつつあります。
極限すれば、<人間性の退化現象>が進んでいるということです。
昨今のウオーキング・ブームとはこのような社会現象に対する一種の警鐘と捕らえることができるでしょう。