紀行文
― その後の足跡 11 ―
海外篇(トルコ アンタルヤ編ー2)
平野 武宏 | |
21日 10キロコース | 21日 ゴール |
21日 サイクリング | 22日 ケメルビーチ |
23日 アスペンドス野外劇場 | 23日ベルゲの遺跡 |
10月21日(金) 大会2日目、ウオーキング(砂浜歩き1km、5・10・18・20・42.195km)・サイクリング(15km、36km)・スイミング(300m・500m・1,000m)の各種目があり、コースは市内、海岸、滝、もうひとつのリゾート地ケメルと分散し、リムジンバスが運行されていました。我々は会場へ団体のバスで行き、私は希望者の多い滝コースのウオーキング10キロを選択しました。会場から約18km離れた公園にバスで行き、スタートテントで首からぶら下げた登録のチップを3つの読み取りリーダーに置いてスタート完了。ゴールで読み取りリーダーに置くと記録が書かれたレシートが出てくる仕組み。すぐに林の中に入ると、クルシュンルの滝が見えてくる。大きな滝をイメージしていたが落差は小さなものだが、3本の滝。松林の中を歩く。数日前に大雨が降ったそうで道が荒れていて歩くのに苦労した。その後がジャングルのような所を歩く。大きな人は背をかがめて歩いている。誘導は木にテープが吊るされているので、迷うことない。また小さな滝や睡蓮が咲く池を見ながらゴール。 ホテルで準備した昼食(パン・リンゴ・ゼリーだが、パンの味が今いち)後、バスで会場に戻り、15kmサイクリングに挑戦。水着を持ってきた人は海岸のスイミングへ。 自転車はエストニアと違い、新しいマウンテンバイクで乗り心地良し。コースは海岸沿いの道で車を通行止めにしてサイクリング専用。まずは山に向かって快適に行く。我々のホテルを通り越して、チェックポイントでUターン。チェックポイントの若者が写真撮ってくれた。帰りは青い地中海を見ながら走る。途中で自転車を止めて、しばし海や海水浴の人を眺める。というのは長時間乗りなれていないので股が痛くなり休憩。アスファルトは暑さでとけている部分や舗装の凸凹あり。でもほとんどが平らな道で会場近くに少し上り道あり。ゴールチェックのレシートを見るとスタート13:49:30、チェックポイント14:23:07(33:37)、ゴール15:01:06(37:59 71:36)と記載。15kmを71分36秒かかったことになる。 ゴールして会場内に並ぶお店でトルコアイスクリーム。大きなしゃもじのようなもので伸ばし、しゃもじを差し出すが、すぐに動かして渡さない動作を繰り返す愉快なアイスクリーム売りのおじさんだった。 朝晩のバイキングで出てきたお腹を気にしていた寅次郎、外人たちのお腹を見てまだまだ上がいると少し安心。 「オハイオ」と声をかけてきた女性、どこから来たのかと聞いたら「アメリカ オハイア」と言って大笑い。外人とジョークを英語で言い合えて寅次郎大満足。夕食時ホテルでオハイオ嬢と再会。同じホテルのアメリカチームの一員だった。 ホテルの食事は朝・夕食ともバイキング形式。多くの種類の野菜を煮込んだトルコ風でケバブやシシカバブなどの多くの肉を期待した寅次郎には少し不満。でもスイートの多さには感激。トルコライス(オリーブ炒め)にマロングラッセをのせて食べたら、美味。果物はブドウが一番気に入った。気に入らないのは朝の飲み物はバイキングだが、夕食の飲み物は水まで有料だったこと。 10月22日(土) 大会3日目、団体バスでケメル会場に行く。ケメルはホテルから約40km離なれたもうひとつのリゾート地。ウオーキングは山コース5・10・20・42.195km、サイクリング36km、スイミング300m、500m、1,000mの種目がありました。 スタッフに話を聞くと山コースはウオーキング・サイクリングともかなりきつそう。 5kmコースは平地で2コースあると聞き、最近の距離を求めない初心者ウオーカーのためのコース作りの必要性を感じていた寅次郎はこれを選択。 最初の5kmコースはリゾートホテルが立ち並ぶ海岸から、うっかりしてプライベートビーチらしき所に出てしまい、あわててコースに戻る。 海岸を離れると果物の樹が目立つ、オリーブ、ざくろ、オレンジ、ブドウなど。ざくろ畑では収穫の最中で大きなざくろが山積みされていた。 町中を歩いてゴール。 また次の5kmコースをスタート。今度は町中から松林の中を歩く。家々の庭には花が咲いているが、白い建物にブーゲンビリアが引き立つ。 初心者は10kmと聞いてそんなに歩けないとまずしり込みする。途中でやめるのは抵抗がある。5kmを完歩し、さらに5kmに挑戦できる、このようなスタート・ゴールが同じで2つの5kmコースのあり方は大変参考になった。 トイレはホテルやレストランは無料だが町中はほとんどが有料。入口に人が座っていて1トルコリラ(約45円)安いところは50クルシュ(0.5トルコリラ)ほとんどが洋式だが水が置いてあるトルコ式(和式)もあり。手を洗った後は手をかざすと紙が出てくる機械。ちなみにウォッシュレットはレバー操作の簡単なもので町中トイレはないものが多かった。ホテルでは上の階だと水圧が低かった。 大会中央会場に戻りIVV押印(外国ではパスポートに押印のみ)とIML(国際マーチングリーグ)のパスポートの押印。前回大会からオリンピアード大会もIML対象になった。ベンチに座っているとドイツ人から「昨日はサイクリング頑張っていたね」と声をかけられる。私の姿を見ていてくれたようで、うれしくなり帽子につけていた日本とトルコの飾り(同行のFWA馬場さんが作ったもの)を差し上げる。ドイツ人からはコアラのついた帽子をもらう。オーストラリアチームがかぶっていた帽子なのでもらったようだ。 ホテル行きの帰りバスまで時間があるので、市内を散歩する。途中でデモ行進にぶつかる。話を聞くとテロで亡くなったトルコ人を悼む平和行進のようだ。そういえばトルコTVは毎日、テロとの戦いニュースを流している。愛国心の強いトルコ人は、家のベランダに国旗を掲げているのも遠くで起きたテロで亡くなったトルコ人の追悼の意味とのこと。 10月23日(日) 大会最終日なので種目はウオーキングの5・10kmのみ。10kmコースを選択。 気温は25度の快晴。4日間とも同じ天気。前大会で買った帽子にトルコ国旗をつけて歩くと、地元の人が声をかけてくれる。自分の国の国旗に大いに関心があるようだ。 「ギュナイドゥン(おはよう)」「メルハバ(こんにちは)」と私も覚えたてトルコ語の挨拶を返す。海岸線ではコースを外れて浜に下りるが、小石で歩きにくい。海水は朝なのか少し冷たい感じ。ゴールして昼食を食べていると前でご婦人が着替え始めたのは驚く。4日間の完歩賞は全員金メダルでした。 12時からは閉会式。大会旗は2年後開催国のイタリアへ引き継がれる。イタリアは1999年に開催し2回目だが、今度の開催地は南チロル地区とのこと。 その後はツアーオプションの遺跡めぐりに行く。リゾートビーチから一転して古代の世界へ。アスペンドスは当時1万人収容(その10倍の人が周囲に住んでいたとの計算のようだ)のローマ式野外劇場、中に立つと音響効果も抜群。競馬場(馬車レース)跡からベルゲの遺跡へ。St.パウロが作った町とのことで、宮殿に向かう馬車の轍の跡、両サイドにあるバザール跡、働いた後、帰りに入ったという大掛かりなローマ風呂など大理石の多くの建物跡にただ驚くのみの寅次郎でした。 途中バスの中からは綿花畑で収穫作業を見る。 テロばかりだったTVニュースで7.2という数字が大きく出て、どうやら地震のニュースのようだ。但し広いトルコの東の端、ワンでのようで西側にいる我々には影響はない。日本ではトルコの地震が大きく報道されているそうで、心配して家族から連絡があった人もいた。トルコは地震が多く、イスタンブール地震後、消費税が18%になったとのこと。但し、増税は一律ではなく高価な商品のみだそうだ。ガソリンもその対象。(続く) |