「納豆」を食べたい

加藤 晃

「納豆を食べたいって?そんなのコンビニに行けば幾らでも売っているではないか」とお思いの方が多いと思います。でも世の中には食べたくても食べられない方がいる事をお思いでしょうか。医者から食べる事を禁止されている人が案外多いものです。私もその内の一人でした。

  昨年、サラリーマン生活を卒業しさて何をするかと思っている時、街角に立ち参加者にコースの先導をしている方がおりました。その方から協会の存在を知り直ぐにこの「湘南ふじさわウォーキング協会」に入会させて頂きました。ウォーキングに参加させて頂き感じました事は「変わらない事がなんて素晴らしいのか」「当たり前への事を出来る事がなんて貴重な事なのか」という事でした。
 ウォーキングしている時、「ちょうど昨年の今月、病院で内臓を摘出し3カ月ほど入院しました。お陰さまで順調に推移し今日歩く事が出来ました」「医者から歩く事を禁止されていましたが、やっと許可が出て歩いています」「今まで杖を突いて歩いていましたが久し振りに今日初めて杖なしで歩いています。この感激判りますか」という方々に出会った事でした。

 私達は日頃当たり前の事を当たり前に思って過ごしておりますが、この協会に入会しこの「当たり前」を出来る事がなんて貴重な事なのか改めて教えて頂きました。普段通り「歩ける事」「食事をとる事」「話をする事」「聴ける事」等々が出来る事がなんて素晴らしい事なのか、と思いました。勿論「変わる事」の素晴らしさは知っております。只日常の「変わらない事」も大事です。内田樹氏はこう言っております。「昨日と同じ、皆な元気で良かったね」と。

 8年前、私は心臓のカテーテル手術を行いました。血液をサラサラに保つため、薬を毎日服用しておりました。医者からは「納豆・クロレラ・青汁」は薬の効き目を阻害するため禁止すると言われました。同時に健康体になるため「歩く事」を勧められました。この5月、医者から「大分経過が良いのでこの薬は服用しなくて良い。納豆を食べても良い」との宣言が出ました。(直ぐに納豆を食べましたが、思っていた以上にネバネバした食べ物でした)
 以前の当たり前の生活に戻れた事は、協会の皆様・参加者の皆様のお陰と思い改めて御礼を申し上げます。これからもウォーキングに参加させて頂きます。