平成・奥の細道ウォ−ク(11)        

直江津―筒石―糸魚川―泊の巻
近藤 源司
残すところあと2年となった第27回「平成・奥の細道ウォーク」は今回めずらしく三日間とも晴天に恵まれさわやかな秋空の下、楽しく歩いた。ただ、さすがは北陸、トンネルの多いのには驚いた。驚いたと言えば初日のゴール二日目のスタートとなる北陸本線筒石駅だ。まさに地底の駅!地下鉄の駅のよう。
 頚城トンネルの中にあり駅のホームから改札口まで300段の階段を登り降りする。その高低さ40mとか、この土地で暮らす人はさぞかし大変だろうと思いをいたした。我々が歩く道も一部旧鉄道の跡とか日本一長いサイクリングロード(一部トンネル)を歩く。トンネルを抜けても道幅が狭く声を掛け合い注意して進む。ただ景色は最高!湖とも見紛う穏やかな日本海。そして心地よい海風・・・自然にお喋りが弾む。
 延々と隊列を組み整然と歩く向こうにカメラマンが・・・聞けば北日本新聞の取材だとか、またテレビ富山のカメラマンも隊列にカメラを向けられると放映されるかどうかわからぬのにみんな笑顔でピース。

 今回の27回大会は、鉄道JR東日本とJR西日本との境界そして新潟県と富山県の県境を越えてのウォークだ。標記のとおり直江津から泊までだが途中、名勝・親不知は国道8号線の道路幅が狭く満足な歩道もなく隊列で歩くのは危険と本部が判断、残念ながらその区間は大型バス数台に分乗して通過。車窓からはその景観を見ることが出来なかった。

 参加者が、平成15年スタート時の半分近くになったとは申せ500人近くの20数隊が先頭は、それぞれ隊旗(幟)を高々と掲げ行進するのは土地の人々にとって驚きのようだ。20数隊の先頭隊は、毎回代わり常に当日の最後部の隊が翌日(次回)最前列にくる。我々「小野小町隊」は10日の最終日がたまたま先頭になった。副隊長の長津氏が出発前のストレッチを指導。そして全員の前で檄を飛ばし元気に歩くぞぅ!と「エィ!エィ!オーッ」この時の「小野小町隊」は全員お揃い赤のTシャツ。胸には「小野小町隊」隊員植木氏の自慢のスケッチ。前回訪れた羽黒山神社五重塔が描かれ一段と引き立ち人目を惹いた。

 ウォーキング。一人ではなかなか歩けないがこうして仲間と楽しく歩けば10km・20kmなどすぐ歩いてしまう。いまさらウォーキングの効用を言うまでもないが日本ウオーキング協会宮下充正会長のお話によると筋肉は筋繊維の中にあるアデノシン三リン酸が分解される時に発するエネルギーで動くとか、歩くことで有酸素性反応が継続し糖質や脂質を効率よく燃やし健康に大いに役立つと述べて居られる。己の健康に感謝し快く送り出してくれる家族に感謝し、あと2年!平成25年10月の伊勢神宮ゴールを目指して頑張りたいと思う。