平成・奥の細道ウォ−ク(12)        

黒部―滑川―富山―高岡の巻
西澤 久裕
2003年に東京を出て10年目、来年10月に伊勢神宮でゴールとなります。残り一年半、健康に留意し完歩を目ざします。

 4月20日(金) 黒部―魚津―滑川 22km
 この3日間は日本海を右に、まだ雪の深い雄大な北アルプスを左に見て一路富山、高岡を目ざします。途中の魚津市は江戸時代以前から蜃気楼の名所と知られる場所で、見られることを期待しながらのウォークでしたが、幻に終わりました。見られる最適時期は春から初夏、3月下旬〜6月初旬にかけてで、2、3日晴天が続き、フェーン現象気味の天気の日、穏やかな海面に4、5メートルほどの北北東の風が吹くと雲か霞が浮かび上がるようにして姿を現すとのことです。
米騒動の碑
 また、魚津は大正7年(1918)全国を揺るがせた米騒動勃発の地でもあり、その碑と再現された米蔵があります。
酒飲みには、たまらないつまみの「ホタルイカ」の漁場でもあり舌鼓を打ちました。

 4月21日(土)滑川―富山 22km
 今日も穏やかなお天気の中、滑川〜富山(環水公園)22km。滑川の「櫟原(いちはら)神社」には地元の俳人たちによって建立された芭蕉の句碑「しばらくは花のうへなる月夜かな」があります。また徳城寺には芭蕉が逗留し、詠まれた句碑があります。「早稲の香や分け入る右は有磯海」
 富山市内に入ると水の町、中島閘門(水位を調整する運河でパナマ運河とおなじ方式)があります。200トン級の船を通すといわれ全国でも珍しいものです。
町の中心部の駅北側は環水公園として水辺空間の豊かさを大切にした親水文化公園があり、癒しの空間のようです。市内中心部は市民の足として市電が走っており、ドイツから購入したオシャレな二両連結の電車もあり、時空を飛び越えた感がありました。

 4月22日(日)富山―高岡 16km
 富山市環水公園〜バスにて射水市(海王丸パーク)まで移動し高岡市まで16km、歴史と味覚を楽しむ楽しいウォークとなりました。海王丸は横浜MM21にある日本丸と同じ帆船で、周囲はゆっくりと憩うことが出来る公園となっています。
 放生津八幡宮に立ち寄りました。大友家持が越中国の国司として在任中(天平18年746年)、九州の宇佐八幡神を勧請して奈呉八幡宮と称されたのが創始であるとされています。境内では砂浜の雰囲気が残っていました。
カモンパーク新湊(道の駅)は日本海の特産品が一杯、特に「白エビかき揚げ丼」はNHKの放送で全国一位になって有名です。
 
高岡城址公園の花いかだ
 高岡近くになって雨が本降りとなった。高岡城址公園は桜が満開、ここは水濠が多く景色のよい公園だ。駅近くには「高岡大仏」があり観光名所になっています。
北陸は弁当忘れても傘忘れるなというほど雨の多い地域だが、三日目の後半で雨となった。しかし富山では立山からの湧水が多く、あちこちの川で美しい景色を堪能しました。