紀行

マレー半島縦断列車の旅(13)

 2013年3月11日 池内淑皓
[シンガポールの下町を歩く(1)] (インド人街)
この地に永く居住しているインド人街とチャイナタウンを紹介してみよう、まずはインド人街から紹介してみる。
1820年代からイギリスの植民地政策として、主として南インドから移住させた人々がこの町に住み着き、インドの伝統・文化をかたくなに守り続け、作り上げた街だという。
 私が今滞在している場所がインド人街の中心に位置していて、町全体がカレーの匂いでぷんぷんする、すれ違う人達のおでこに「ティカ」と云う顔料を付けている、ティカは主に赤色の顔料で、神の恩恵を示す印で、また部族の印としてつけている場合がある。最近はプラスチックでアクセサリー感覚のティカもある、キラキラ輝くティカを子供達が遊び半分でつけている。
 お参りする寺院はほとんどがヒンズー教の寺院である、もちろん町の中にはイスラムのモスクもあれば仏教寺院もある。
では町を歩いてみよう。
インド人街地図:(地球の歩き方シンバポールより引用)
セラングーン道路に飾り付けられた ヒンズーのお飾アーケード
さまざまな供花が至る所で売っている  人々は敬虔な信者達だ
派手な華人の住宅
けばけばしい建物であるが、1900年に建てられた建造物で、財をなした華人の住宅、この地域では最古の家で、中国洋式とヨーロッパ様式がミックスされた建物、現代風に塗装されたために派手になっている。         
スリ・ビラマカリアマン寺院(ヒンズー教)
寺院の入口には俗界と隔てる門塔(ゴプラム)があり、五層からなる門塔は人体の足の部分を意味する、横になると足のつま先が上を向くようにゴプラムも天を仰ぐ、表面には全部で228体もの守護神やその従者で埋め尽くされている、堂内には素足で入ることが義務付けられる、革靴の皮からくる穢れを嫌うのだ。  
寺院の内部、上半身裸の伝道師が信者に接する
(中央奥の厨子内にご本尊の女神マリアマンが安置されている)
神の加護が受けられるよう額にティカを塗る
スリ・スリニバサ・ベルマル寺院  寺院の内部 天井には輪廻転生の彫刻がきれい
千燈寺院 内部の仏像
タイ仏教とシンガポールの中国仏教が調和した寺院で1927年に建立、高さ15m、重さ350トンもある仏像が座る。
日本の仏像とは様子が違い威厳がない感じがする、仏像が肌色を呈し派手なのだ、仏像の周りに1080個の法灯が付けられていることから、千燈寺院の名が付いた。
龍山寺 寺の内部
典型的な中国寺院、1917年開基の道教の寺院。寺院内には釈迦牟尼仏と観音像が祀られている。

続く