紀行
(その一) |
八柳修之 |
平野武宏さんの寅さんぽ「東京の富士塚めぐり」シリーズ、関心を持って拝読しました。 そこで、寅さんに触発されて藤沢にも富士塚がないか、あったら行って見たいと、グーグルで検索した。結果は1件もヒットしませんでした。しかし、富士のつく坂、学校や幼稚園、バス停などがありました。12月から1月にかけては、富士山がよく観られる絶好の季節です。富士のつく場所は、富士が観られる場所と思い訪ねて見ました。 先ずは新年、藤沢市随一の富士山絶景ポイント片瀬山ビューポイントです。 |
片瀬山は標高約60m、昭和30年ごろにゴルフ場が出来るまで、杉や松の鬱蒼とした山が続き市内における横穴古墳群の最も多く集中した地域であったそうです。昭和40年代に急速に宅地化され、市内でも有数な高級住宅地となりました。ビューポイントへの坂道は都電の敷石を利用したもので、「富士坂」という標識が立っていましたが、いつも間にか無くなっていました。 |
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富士見保育園(片瀬 5−13−15) 湘南海岸公園駅前から、467号線、藤沢悩神経外科に至る道の右側にあります。名前の由来は分かりません。晴れた日でしたが、住宅地内にあり富士山は観られませんでした。 |
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藤沢駅北口から銀座通り、昭文社の地図によると、サムジュモールという通り。何の意味か分からないが藤沢本町方面に向かって歩くこと5〜6分、木村小児科の脇を右に入ると、地縁団体三富士町内会館があった。現在の住所は藤沢市藤沢なのだが、一昔前まで三富士町と言っていたようだ。会館の隣にお稲荷さんがあり、赤い鳥居に三藤稲荷の額がある。三藤稲荷を挟んで藤沢市立フジ公園という遊具も置いてある小さな公園があった。公園の端っこに大きな石が三個横たわっていた。中央の石は富士山にも見えた。昔、富士塚があったかもしれない。高層住宅地の中にある小公園からは勿論、富士は見られない。 今来た道を戻り、さらに少し進むと仲町郵便局のはす向かい、道路に面したビルの一階に「富士見湯」(藤沢市藤沢1003−8)という銭湯があった。市民活動推進センターに立ち寄り、線路沿いの道を北口に向かうと神奈中バス、降車のみのバス停「三富士町」があった。線路内からは富士山が観られるかもしれない。 |
バス停 富士見ヶ丘 藤沢駅南口から江ノ電バス桔梗山行きに乗ると、新川名橋を渡ると最初のバス停が富士見ヶ丘である。バス停のある住所は川名。富士見ヶ丘という小字もない。地元の人の話によると、戦後まで、一帯が丘で、橋も架設されていなかったという。 二つ目のバス停、御霊神社前の横に地蔵尊があり、「神奈川県道藤沢川名線新設により、堂の下の墓地を神光寺に移転改葬した。昭和43年3月11日」とある。現在、道路となっている所は墓地であったという記録が残り、道路新設のため切り取った崖が1部露呈しており、地元の人の話を裏付けるものである。次回は、長後、遠藤地区に足を延ばします。(完) |