藤沢市には5つの有名お花見スポットがあります(諸説あり)が、今回はそのうち2ヶ所をまわる豪華なコースを歩きました。このあたりのソメイヨシノの開花は3月中旬だったので今日の咲き具合はどうだろうかと思いながらスタートの神台公園に着くと、まだ受付開始まで20分もあるというのに参加者は長蛇の列を作っていました。
神台公園を出発して引地川の上村橋までの間には「桜新道入口」という交差点がありますが桜はありませんので黙々と歩きます。上村橋の手前を左折すると、なんということでしょう、前方に桜の木々が見え、進むとたちまち桜の雲の中へ入っていく感じでした。親水公園では2月20日の例会のときに七部咲きだった河津桜が緑の葉に覆われているのと対照にソメイヨシノが桜のトンネルを作り、花弁が風に舞うという絵に描いたような花見の風景がそこにありました。この桜の圧倒的な物量は引地川の対岸にも見ることはでき、まさに桜三昧に酔いしれるという感覚に浸ることができました。
次に大庭城址公園へ向かいましたが、公園入口から続く坂が桜の花びらに覆われているので、上はかなり散っているのではないかと思いながら登っていくと、やはり花のピークをかなり超えたような様子でした。親水公園からすぐ近くにありながら、かなり対照的な桜の様子に意外性を感じましたが、公園内ではアジサイの葉が勢いづき、シャクナゲが見事な花をつけているなど、春から夏への息吹を感じることができて、これはこれでいい感じでした。このことは、その先でも見られ、舟地蔵公園も桜が散っていましたが、公園の先ではヤマブキが真っ盛りでした。
今回は、桜のすばらしさを充分に感じることができると同時に桜の花の散り際の寂しさをも感じ取ることができましたし、その中で季節が進んでゆく息吹も味わうことができるという充実した一日でした。
(渡辺 正俊)
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