小塚 四寿 |
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今回ご紹介するのは、長野善光寺(以下善光寺)の御開帳に合わせて開催された「布引伝説ウォーキング2015」です。タイトルは牛にひかれて善光寺参りという故事から取ったものです。 善光寺御開帳は7年ごとに(実際は数え年で開催年を重複カウントするため6年ごと)に行われる一大イベントです。余談ですが長野のもう一つの一大宗教的祭祀、諏訪の御柱祭りも7年ごとの開催ですね。同じ信州ということで符合するものがあるのでしょうか。 ち次回は6年後、大会そのものの存続もわかりませんし、自分の体力に対する保証も持てません。なぜならこの大会の歩行距離は64kmなのです。今だったら歩ける距離ですが6年後の64kmは自分でも予測が付きません。歩けるときに歩く。単純です。 主催は小諸市観光協会。ですからコースは小諸から善光寺まで。これが牛の角に引っかかった布を追いかけて、善光寺まで行ってしまった老婆のたどった道かどうか定かではありませんが、スタートして間もなくのところに布引観音も存在し、あながち空想の世界の作り事でないのかも知れません。 スタートは小諸城址の懐古園。朝と言うよりは真夜中の3時半です。参加者は開催年に因んで2015名とのこと。ほとんどは地元の方ですが参加者名簿を見たら神奈川県の方も50名いらっしゃいました。真っ暗の中で出発式が執り行われ大会委員長の小諸市長も挨拶されましたが、顔も見えません。暗闇の中をぞろぞろとスタート。初めての経験です。 コースは基本的には千曲川に沿った平坦で歩きやすいコースです。日本有数の大河信濃川につながる千曲川は川幅も広くゆったり流れています。遠くには雪を被った中央アルプスの山並みも見えます。また途中千曲川を渡る大望橋など美しいデザインの橋にも、歩く喜びを味わいました。観光協会のバックアップはしっかりしていて、給水はもとより途中でカレーライスの配食もしてくれます。 そして約10時間、午後2時に善光寺に到着です。長野に来たのは冬季オリンピックの前ですから20年ぶりくらい。街の変貌ぶりにも驚きましたが、御開帳の集客力のすさまじさに圧倒されました。人人人、到底本堂には近づけません。ですからせっかく来たのにお参りできないという不敬な結果になってしまいました。この罪滅ぼしに6年後もう一回完歩する体力を維持する努力を続けなければなりません。 |