紀行
田中 武俊 |
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九州、宮崎県椎葉で生まれ、福岡県北九州で育ち、上京後東京・蒲田に14年、以後藤沢市に住んで早や38年になる。この間、仕事やプライベートで国内、海外の各地に行ったが、生まれ育った九州は、長崎県だけは今まで縁がなく行く機会がなかった。今回行きそびれた長崎市一人旅を計画、5月25日~27日観光とウォークを兼ねて行ってきた。 ホテルをチェックイン後、午後2時半スタート。まず南山手・東山手周辺を歩いた。オランダ坂を登り孔子廟・中国歴代博物館を 見学し、祈念坂を下ると大浦天主堂に着き見学。その後グラバー園を約1時間かけて廻った。近くのドンドン坂を下り、中華街に出て名物のちゃんぽんを美味しく頂いた。長崎一の歓楽街・思案橋に着いたのは既に夕刻過ぎとなり、横丁の居酒屋2軒で飲んだ後JR長崎駅前まで酔いを醒ましながら歩き、駅近くの屋台でラーメンを食べ夜中にホテルに戻った。 2日目午前中、原爆の傷跡を訪ね平和を祈る浦上周辺を歩いた。長崎市内には4系統の路面電車が走っており、どこに行くにも路面電車を見ながらレールに沿って歩けば、迷子になる心配は全くなかった。電停浜口町まで約45分歩き長崎原爆資料館に到着、館内を緊張しながら見学した。どの映像、写真、遺品も目を背けたくなるものばかりであったが、この目でしっかり見てきた。すぐ近くの原爆投下・中心地碑、平和公園にも行ってきた。原爆の破壊力や恐ろしさを実際に痛感し、改めていつまでも平和であってほしいと祈念した。午後は思案橋まで戻り、幕末の英雄・坂本龍馬の足跡を辿るコースを歩いた。思案橋近くの崇福寺に2つの国宝があるので見学した。この寺の売店のおばあちゃんに龍馬の立ち像がある風頭公園に行く最短ルートを聞いたところ「ここん石段はきつかばってん登りきると一番早か」と言われ、このルートを歩くことにした。教わった幣振坂を登り、寺の墓地と墓地の間の長い長い急な石段を登りきると、長崎の市街地が一望できる高台に着いた。一気に石段を登ったせいか膝が笑っている。確かにこの石段はきつかった。風頭公園に着き、坂本龍馬のブーツに袴姿・腕組みという立ち像が圧巻だった。さすが龍馬!その後は龍馬通りの下りの石段で、若宮稲荷神社、亀山社中記念館、龍馬のブーツ像を見て、眼鏡橋に出た。 夜は昨日電話で予約した長崎バス観光稲佐山山頂333mからの夜景を見るため、バス乗り場のJR長崎駅前まで移動した。通常、稲佐山山頂までは、長崎ロープウェイが運行しているが、今駅舎の耐震化工事で運休していたため、この時ばかりはバスを利用した。天気も良く日暮れ時から暗くなるまで1000万ドルの夜景を楽しんだ。
3日目は午後の便で帰るので、観光は午前中のみ。チェックアウト後荷物を預け、JR長崎駅近くの日本二十六聖人記念館を見学。再び思案橋、中華街まで歩き土産物を買った後、長崎港に出て港を行きかう船を見ながら、長崎港ターミナルに着いた。このターミナルから五島列島・伊王島行きや軍艦島上陸クルーズの船が出入港していた。午後羽田に戻り今回の旅は無事終了。観光地はどこに行っても、中国人、台湾人など外国人と修学旅行の生徒達で賑わっていた。稲佐山夜景見物のバス乗車以外は全て歩き、3日間累計歩数81646歩、距離にして61.2kmだった。 自由気ままな一人旅で充分満足した旅だった。 機会があれば又来たい長崎です。旅行中3日間、晴れの良い天気に恵まれた。終わりに長崎の有名な歌から引用して“長崎は今日も晴れだった”。 |