紀行
大和田 精吾 |
|||||||||||||||||||||||
6月に北海道を歩いてきました。北海道縦断14日間610kmの歩き旅です。4月に下関市の「関門トンネル人道入り口」迄歩いて以来2カ月ぶりの遠出です。北海道はでっかいどうと言われるだけあってとにかく広いと感じました。直線道路と一本道の多さには驚かされました。美唄市から滝川市迄の国道12号線が直線道路日本一です。29.2km有りましたがここも歩きました。歩いても歩いても先が見えない所が何ヵ所も有り辟易しながら歩いたことも有ります。ただ北海道は3大都市①札幌市(人口194万人)②旭川市(人口33万人)③函館市(人口28万人)以外は経済が疲弊していると感じました。留萌市(人口3万人)に入った時に雨が降っていたのですが、駅前のメイン通りさえ水捌けが悪く道路のあちこちに水溜りが出来ていました。きっと財政難でそこまで予算が回らなかったのでしょう。日本海側のオロロンラインは昭和62年迄、幌延駅から留萌駅迄鉄道「国鉄羽幌線」が走っていたそうですが羽幌の炭鉱閉山に依る人口減少(3万人→8千人)で廃止になりました。現在は沿岸バスが日に何本か運行されていますが、これさえも利用者が少なく存続が危ぶまれていると地元の方が嘆いていました。札幌市は全国4番目(①横浜市371万人②大阪市268万人③名古屋市227万人)に大きな政令指定都市だけあって此処だけは次元の違う世界でした。40年前に新婚旅行で来て以来2度目でしたが、様変わりに時の流れを感じました。ここは札幌時計台だけ足を止めて足早に通り過ぎました。 北海道は一人旅の人が沢山いました。最初に出会ったのは函館七飯の国道5号線を歩いている時、後ろから自転車で追い抜き様に声を掛けられた青年でした。2km程先のコンビニでその青年は一休みしていました。横浜在往で会社を辞めて日本一周をしているそうです。節約しながらの旅で3日間風呂に入っていないと言っていました。次に出会った方は八雲町を歩いているときです。70過ぎの男性でリヤカーに幟を立てて歩いていました。「歩いて日本沿岸一回り~伊能忠敬」と書いて有りました。3人目は長万部でやはり30過ぎの青年で石川県から歩いて日本一周を目指しているとのことでした。苫前では定年後鹿児島から繋いで歩き旅をしている方に会いました。その他何人かにお逢いしましたが自転車の人が多かったです。若い人は駅やバス停の待合室、或いは道の駅等で寝泊まりするそうです。さすがに私はそこまでは出来ませんでしたが。 宿泊地及び距離 ①函館市(前泊東横イン)→50km②森町(ルーストンホテル)→46km③黒岩町(民宿潮)→53km ④豊浦町(民宿みね)→39km⑤留寿都村(ペンションクライスデ―ル)→47km ⑥定山渓(悠久の宿白糸)→44km⑦当別町(富士屋旅館)→40km⑧美唄市(だるまや旅館)→38Km ⑨滝川市(ビジネスホテル江部乙温泉)→49km⑩留萌市(ビジネスホテルR-IIN)→46km ⑪苫前町(高畠旅館)→38km⑫遠別町(ホテルノーザンライト)→43km ⑬幌延町(ビジネス旅館光栄荘)→47km⑭稚内市(民宿山ちゃん)→30km⑮宗谷岬(民宿宗谷岬) 宿はスマホのマップで2日前に検索して決めます。1番目の候補はビジネスホテル、2番目は民宿です。旅館とペンションは前者と比べると少し高いのでなるべく避けます。民宿では朝夕2食付きの方が得だと思います。(但しビールはコンビニで買う) 歩き旅も少し余裕を持って歩くことが出来るようになりました。中山峠から見た羊蹄山、遠別町から見えた利尻富士は何物にも代えがたい心に残る風景でした。幌延から豊富に抜ける山道では2匹のキタキツネに出会いました。人ひとり歩いていない山道でキタキツネは何回も後ろを振り返って私を見ていました。私も手を振って応えました。そして14日目の最終日、宗谷岬に辿り着いた時には達成感に満ち溢れていました。6月14日~27日迄14日間の歩き旅でした。今回の歩き旅で宗谷岬から下関市迄日本列島を繋げる事が出来ました。次は九州縦断に挑戦です。 北海道一人歩き旅 写真集
|