随筆

私だけのウォーキング コースづくり


青柳 嘉祥

 定年前後に心臓手術を三度も受け、延べ1月半入院。それでも半年後には10kmほど歩けるようになりました。走れる迄には回復しないと思い約30年続けてきたオリエンテーリングの会はやめ、早速、ウォーキングの会に二つ同時に入会し、お陰様でFWAではスタッフとして5年目(もう一つの会では役員8年目)になりました。

 子供のころから地図を見るのが好きでしたし、現役の時は高校で地理の授業も担当し、オリエンテーリングの会で競技用地図を作るための現地調査もしてきました。オリエンテーリングは走力と地図読みの競技なので、等高線から地形を読む力(ウォーキングでは、ほとんど使いません)ほか地図読みのテクニックが飛躍的に向上したと思っています。

 例会の受付で地図を受け取ると、当然のように本日のコースの特徴を読み取ろうとします。それと地図の出来(ルートの黒い線以外に、原図にある小道等も明瞭に読み取れるものが私にとって良い地図です。)も見ます。両者とも良だと、今日のウォークに対する期待がとても高まります。

 気が向いたときは道路地図(昭文社の「1万分の1」の道路地図を愛用しています)を見て、私好みのコースを机上で作っています。以前参加した例会のコースでも、集合場所や解散場所を別にしたほうが自宅からは便利・ここの部分をこう変更したほうが楽しそう・・・などと考えていくと、いつしか私だけのウォーキング コース(と本人は思っている)ができていきます。

 年数回だけですが、そうして作ったコースを一人で歩いて楽しんでいます。また、ほぼ同じコースを「KWA かながわを歩こう」の来月号の中に見つけて、「やられた!先を越されちまったぜ」などと一人つぶやくことも、そんなに珍しいことではありません。