小塚 四寿 |
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昨年の9月に地球一周40000kmを達成し、日本ウオーキング協会の認定を受けました。 そうそうたる先達が居並ぶFWAの中で今更の感がある記録ですし、誇ろうとも考えていませんが、振り返ってみると、それなりの時間の経過を感じずにはいられません。歩くという行為は一人で行うものですし、たとえ友達と歩いていても引っ張ってもらったり、背負ってもらったりという助力を受けることはまずありません。 しかし私のウオーキングライフにおいては、まさしく歩く力を与えてくれた存在がありました。それは我が家の愛犬達です。達と書いたのは多いときは三匹揃っていたからで、人間の子育てを終えた老夫婦には第二の子育てともいう時間でした。この子達がしてくれるのは、私がウォーキング大会に行くときの見送りと、帰った時の出迎えでしたが、たまに大会の会場までつれていくことがありました。特に二匹が寿命を全うし最後の一匹となった子と出かけた諏訪湖一周ウォーキング大会は生涯忘れられない大会となりました。 姉や弟分が亡くなって寂しがりになっていたその子は、本当なら嫌いなドライブにも長野の地まで付き合いウォーキングの会場まで行きました。そしてたくさんの参加者が出発していく中をいつまでも私の背中を見続けてくれました。振り返ると、寂しそうな、心配そうな顔をした娘(メス)の顔がありました。 普段でも、目一杯早く歩く性分の私ですが、その時はさらに輪をかけて、一生懸命歩きました。娘が待っているという思いからです。そして、ゴールが近づくとゴールゲートの向こうに、金髪の娘が見えました。家内が私のゴールを知らせて特別にリードを離したので、勢いよく尾を振りながら近づいてきました。歓喜の抱擁。こんなにもウォーキングの大会で心からゴールを待ち望んでもらったのは後にも先にも、この時だけです。 そして運命ではありますがその子も不治の病に侵され、出かけることは叶わなくなってしまいましたが、昨年2月の私のオールジャパンウォーキングカップの最後の地、宮崎県の大会への参加を見届けてから天国へ旅立ました。お父さん頑張ったねと言ってくれたでしょうか。 |
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元気な頃の愛犬達
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