随筆

ウォーキングのディープな世界


榊 直子
 ウォーキングの会に初めて参加してからほぼ1年半。自由な時間がある暮らしになったので、ちょっと行ってみようかぐらいの気持ちでしたが、「会員になったほうがお得ですよ」の声に入会。以来、平均すると月2~3回くらいの参加で、熱心とはとても言えない会員です。
 
 皆さんと歩くようになって知ったウォーキングの世界は、新たな発見・驚きでもありました。ひたすら歩く・・・これはかなりストイックな趣味です。そして年齢的に先輩とお見受けする方々の健脚なこと! 10kmなんて最低限です。びっしりとシールやスタンプで埋まったパスポート。この近辺だけでは飽き足らず、日本各地へ遠征されている方もいます。地球一周分を歩いた方もいらっしゃるとか。何が皆さんをここまでさせるのかなあ、と正直不思議でした。

 でも最近は少しわかってきた気がします。何回か歩いていると、体が欲するというか、また歩きたくなるものですね。そして気心知れた仲間ができてくると、さらに楽しさが増すのでしょう。私はまだそこまで親しい人も多くありませんが、少しずつ「歩きたい」欲求が増えてきました。藤沢に住んで20年になるのに、仕事をしていた頃は知らなかった地域の風景に触れることができるのが今一番の楽しみです。

 あるスタッフさんが言っていたような「歩(ある)チュウ」には程遠いですが、だんだん私の中にも根づいてきたかなあと思うこの頃です。