随筆

歩いて・調べてボケ防止

小原 万宗
ウォーキングをしていると色々な発見や疑問があり、仲間との会話が弾みます。鎌倉の稲村ケ崎付近を歩いていると、海岸の砂浜がかなり黒い色をしていて多くの砂鉄が混じっている様子がうかがえます。

稲村ケ崎
  
絵葉書より(MINAMI HAYAMA CORP)

ここで疑問 鉄は錆びると赤くなるのに何故砂鉄は黒いのか?皆も分からず、「ボーっと生きてんじゃねーよ!」とチコちゃんに叱られそう。家に帰り、インターネットで調べると砂鉄は黒錆と言われ、すでに錆びた化合物である事が分かりました。

 また我らのリーダーから鎌倉高校が鎌倉砂鉄から短刀を作ったとの情報があり、調べると2017年12月15日号タウンニュース鎌倉版にこの事が掲載されていました。“県立鎌倉高校科学研究会は2011年から「鎌倉のたたら製鉄」をテーマに研究を開始。鎌倉の砂鉄から鉄を精製する実験を繰り返しながら、砂鉄の成分分析を進め炉の改良を行い、日本刀の材料になる純度の高い「玉鋼(たまはがね)」の精製に成功し、刀工・森光廣さんに3㎏と5㎏の精製した鉄を渡し刀剣の制作を依頼、その後、市内の研師・本阿弥家の戸村厚之さんによる仕上げを経て11月末に完成した短刀が高校に届けられた”と記されていました。

 このように、歩きながら見たもの、聞いた事、疑問に思った事など興味をもって調べることは頭の体操・ボケ防止にもなり、今後のウォーキングが益々楽しくなるのではと思っています。