県外会員便り
飯塚 弘夫.. (静岡県伊豆市在住). |
正月(古い言葉だと、ショウガチと言うんだそうです)「令和」の年号になって初めての正月、webIi辞書によると、日本の正月は年神を迎え豊作を祈る年初儀礼で、盆とともに祖霊をまつる二大年中行事である。と書いてありました。お正月と言えば「鏡餅」(カガミモチ)鏡餅によせて、知ったかぶりをして、つぶやかせてもらいます。鏡餅は新年の神様である「年神様」の依り代だとか。そもそも一連のお正月行事というものは、新年の神様である「年神様」を家に迎えて、もてなし、見送るための行事。お迎えした年神様の居場所が「鏡餅」だとの事です。年神様は新しい年の幸福や恵みとともに「魂」(タマシイ)を分けてくださると考えられ、その魂の象徴が鏡餅だともいわれ、魂などというと驚きますが、「生きる力」「気力」のことだと思います。昔は、年の初めに年神様から新年の魂を分けていただく、つまり一年分の「力」を授かると考えられ、わかりやすい例に「数え年」があります。毎年、魂を分けていただくということは、その数を数えれば年齢になります。生まれた時が1歳で、その後は元旦がくるたびにみんな一斉に年をとる「数え年」だったわけです。家にいらした年神様は鏡餅に依りつき、鏡餅に年神様の「御玉」(ミタマ)が宿り、その年の魂となる「年魂」です。そして年魂」をあらわす鏡餅を家長が家族に「御年魂」「御年玉」として分け与えました。これが、お年玉のルーツ。元々お年玉はお金ではなく、お餅を分け合った事なのです。 なぜ鏡餅というか、昔の鏡は丸い形をした銅鏡ですが、古くは弥生時代から使われたといわれ、天皇家の皇位の印である「三種の神器」の一つである「ヤタノカガミ」は御承知の事と思います。鏡は日の光を反射し太陽のように光ることから日本神話で太陽の神様とされる天照大神に見立てられ、鏡に神様が宿るものと考えられるようになり、伊勢神宮を始め鏡をご神体にしているところも沢山あるようです。そこで稲の霊が宿った神聖なものとして神様に捧げられるお餅を、神様が宿る丸い鏡に見立てて鏡餅と呼ぶようになり、正月に供えられるようになったとの事です。 丸餅を二段重ねるのは、大小二段で月と太陽、陰と陽を表わすといい、円満に年を重ねるなどの意味が込められているんだそうです。 鏡餅を飾る場所は床の間が理想ですが、昨今の住宅事情によって異なりますが、鏡餅の意味を考えるとどこへ飾るか判断しやすくなるでしょう。ナ〜ンて言いながら老々の二人暮らし餅つきも辛くなり、餅つき器にかえ、それも面倒になり昨今は町に出て小さいものを買ってきて、神棚と仏壇にお供えをしています。我が家では鏡餅や、玄関飾りなどは、12月29日と31日は避けています。親達に言われました29日は苦餅(クンチモチ)といい苦待ちとか二重苦に通じ、31日は葬儀と同じ一夜飾りに通じ縁起が悪いといわれ毎年28日に飾るようにしています。1月11日の鏡開きにお供えしていた鏡餅をおろし雑煮にして食べます。松の内が15日迄という地域もあるようですネ。 正月初めて見る夢いわゆる初夢、縁起が良いものとしていわれている、 一富士 二鷹 三茄子 四扇 イチフジ ニタカ サンナスビ ヨンミセン 皆様はさて、どんな夢を見ましたか、たぶん何処か一生懸命歩いている夢でしょうね。 |