随筆

SDGsに思う

古家 国昭
 最近SDGs (持続可能な発展目標)という言葉をよく耳にします。SDGsは2015年9月の国連サミットで採択されたもので、17項目の目標とそれを実現するための169のターゲットを設定しています。その多くは貧困や飢餓、健康や教育、さらには安全な水など開発途上国に対する支援に見えますが我々の身近な問題も多く含まれています。14番目の目標である「海の豊かさを守ろう」ではターゲットの一番目に「陸上活動による汚染など、あらゆる種類の海洋汚染を防止し、大幅に削減する。」とあります。

 当会でもクリーンウォークを実施していますが海岸へ行ってみると川から流されてきたであろう多くのプラスチックごみが目に付きます。このプラスチックが劣化しマイクロプラスチックとなりそれを食べた魚を食べることにより人体にも入ってくることを考えれば真に恐ろしい限りです。最近ではスーパーのレジ袋が有料化されたのを契機にレジ袋を断りエコバッグを使用する人が増えていますが、身の回りにはまだまだその便利さ、安さゆえに多くのプラスチックが溢れています。

 小生が30年以上前に住んでいたノルウェー王国ではその頃からゴルフのプラスチック製のティーは自然に帰らないという理由で使用が禁じられ木製のティーが使われており、ジャガイモの澱粉を利用したものも開発されていました。

 個人個人で出来ることは限られていますが、少々利便性を犠牲にしても自然素材のものを使うとか、プラスチック製品は決してポイ捨てせず家に持ち帰り分別してリサイクル可能なように洗浄して廃棄するなど身近な出来ることから実行して行きたいと思っています。塵も積もれば山となるでしょう。