惜別

    長津 豊さんを偲んで


平野 武宏

FWA元事務局長、現相談役の長津 豊さん(会員番号69)が2022年6月8日ご逝去されました。謹んでお悔やみ申し上げるとともに、ご冥福をお祈り申し上げます。享年83歳。ご葬儀は家族葬で執り行われました。
 長津 豊さん

 昨年10月ツアーのウォークで中山道を歩いていて体調を崩され、入退院を繰り返されていたと伺っていました。コロナ禍でお会いできず、今年3月には電話でお話をしたばかりでした。

 長津さんとは1997年以来の長いお付き合いです。他協会例会で横須賀市不入斗競技場スタンドに座り、隣同士で昼食を食べたのが長津さんとの初めての出会いでした。お話しすると、お互いに藤沢在住で、ウォーキングを始めたばかりの小生は長津さんの愛妻弁当の中身や持ち物など例会参加の知識を教えてもらい、歩友(長津さんは3歳上の兄貴)になりました。また、長津さんのお宅の隣は小生が行ったことのある会社上司の家と知り、ご縁を感じました。



 その後、藤沢市歩け歩け協会(FWAの前身)の例会に参加したところ、当時の小宮会長からそれぞれが歩きながらスタッフへの誘いを受け、昼食後のスタート時、小宮会長が参加者に「長津さん、猪股さん、平野さん。新スタッフの3人です」と紹介されました。当時50代の若手スタッフ同期生です。

 長津さんは当時ではまだ珍しい若い頃に脱サラした起業家で、自宅を事務所にした事業経営者でした。すぐにFWAの事務局長に抜擢され、ご自宅もFWAの事務所となりました。毎月会報を印刷した後に発送作業でお邪魔した懐かしい思い出があります。FWAは1997年10月に会員制として新スタート、長津さんはその立ち上げから11年間、事務局長として小宮会長、江尻会長、谷村会長、小生と4代の会長を支えてFWAの礎を築き、FWAの発展とウォーキングの普及に多大な貢献をされました。2006年第4代会長を長津さんにお願いしましたが、仕事があると固辞されました。逆に長津さんから副会長の小生に2年間事務局長を継続するからと要請を受け、会長を引き受けた次第です。長津さんはご自分の事業や商工会議所・ロータリークラブの役職をされていましたので、2008年からは相談役として現在まで「FWAの生き字引」として大変お世話になりました。藤沢市ロータリークラブのウォーキングイベントを企画され、2014年からFWA例会になった「ピースウォークINふじさわ」開催にご尽力されました。

 長津さん、当初は奥様とのウォーキングを楽しまれていましたが、泊りの大会参加では、早起き・早風呂など生活サイクルが似ていて、好みも近く、気が合うとして相部屋の相棒は小生となりました。でも奥様からは毎晩連絡メールが届いていました。トルコのウォーキング大会参加時にトルコ東部で大きな地震があり、日本で仲間が心配していると連絡がありました。奥様との連絡を通じて我々は南部にいて無事と伝えることが出来ました。

 2006年、初の海外ウォーク オランダフォーデーマーチに9人のスタッフ有志で参加しましたが、猛暑のため第一日で中止となり、翌年の優先的参加(当時は国別に参加者が割り当てられ参加は抽選でした)が可能でしたが、長津さんは当初予定の奥様との海外旅行を優先した愛妻家です。

   

写真上左は2006年初の海外ウォーク オランダフォーデーマーチ後のスイス観光の写真で後列の左から三人目が長津さんです。写真上右は2019年IVVオリンピアード フランス大会で南フランスプロヴァンスを歩く長津さんです。長津さんとは2006年の後、いずれもIVVオリンピアードの2011年トルコ大会、小生が東京に転居後の2013年イタリア大会、2017年ドイツ大会、2019年フランス大会と計5回の海外ウォークにご一緒しました。その後はコロナ禍で中断されています。またご一緒したいと思い5月で期限がきれるパスポートを更新したばかりでした。奥様、二人の息子さん、可愛いお孫さん達を残され、さぞご無念と存じます。小生もまだご一緒にやりたいことや、石原裕次郎や増位山の歌をもっと聞きたいなど心残りが多く悔しい限りです。でも愛犬チャオや初の海外ウォーク写真の仲間(和澤潔さん、田嶋利郎さん、近藤源司さん、河原農さん)やスタッフ同期生の猪股昭紀さんらFWAスタッフの仲間が天国で待っています。今度は天国でFWA会長をお願いします。本当に長い間お付き合いをいただき、大変お世話になりました。
安らかにお眠りください!(合掌)