随筆

不如意の日々

 
小塚 四寿
   コロナの感染は鎮まることがありませんが、多くの方はマスクの着用やワクチンの接種で感染防止に努めコロナに脅かされない日常を取り戻しつつあるように思えます。
 ところが私はこのコロナ禍を言い訳にウォーキングの質量を落としてしまい厳しい現実を味わいました。勿論加齢も言い訳にしたいところですが、元気に歩かれているウォーカーがたくさんいらっしゃる中では言い訳にもなりません。

 ウォーキングを始めて、最も熱かった頃は月間距離600qくらい歩いたこともありました。それが現在は下手をすると200qも切りかねません。今はほとんどの例会が自由歩行ですが、たまに歩いていると「小塚さん、昔は速かったね」と優しいおほめの言葉をいただくことがあります。自他ともに認める劣化のようです。一番悲しかったのは、FWAのイベントウォーク「ぐる〜と湘南のみち」のアンカーを務めた前回大会で、前代未聞のアンカーリタイアという失態を演じてしまったことです。コロナ禍以降長い距離を歩いていなかったので一抹の不安がありましたが、危惧した通り35qでギブアップです。

 簡単に脚力が戻るとは思いませんが、それ以降「瀬戸内しまなみ海道3DM」「汽笛一斉ウォーク」「山手線一周ウォーク」と30qから40qの大会に参加して完歩できました。またウォーキングではありませんが、以前スタッフの倉林さんがこのコラム欄(2011年7月号)で紹介されていた「沼津アルプス」も完歩できました。まだ復活できる余地は残っていそうです。
以前のようにスタートと同時に飛び出して一刻でも早くゴールというウォークはできませんが、マイペースで歩き風景を愛でながらゴールした後は変わりのない満足感が待っていることを教えてくれたのはコロナなのかもしれません。

                沼図アルプス