紀行

JR四国ローカル線旅行

  松本 一郎 
 
 以前JRのローカル線が廃止になるかも知れない新聞記事を見ました。23年6月下旬、乗り鉄の私は四国旅行に行きました。入手しにくい現在唯一の寝台特急「サンライズ瀬戸」が運よく購入できたので、何年ぶりかでブルートレインに乗車しました。すべて個室寝台なので、周りを気にせず就寝。岡山手前で放送があり、目が覚める。瀬戸大橋線は橋げたが邪魔して視界はよくない。終点は高松駅。徳島経由で牟岐線から阿佐海岸鉄道に向かいました。

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 21年から運転を始めたD?X(デユアル・モード・ビークル)という線路と道路の両方を走る夢の乗り物を体験しました。定員20人位の外見はバスですが、阿波海南駅から甲浦駅まではレールを約20分走る。ガタガタと音がうるさい、レールのつなぎ目のせいのようだが、乗り心地はイマイチ。道路でタイヤになるとバスに乗ってる感じで普通です。今は珍しさのせいか満員だったが、そのうち飽きられてしまわないか心配です。


 翌日は途中スイッチバックのある駅に行きたいので土讃線の鈍行に乗るのが目的。そのため徳島から徳島線で阿波池田、乗り換えて多度津までは特急に乗るしかない。早すぎて味気ない。土讃線は特急の本数は多いが、私の目的は果たせない。鈍行は本数が少ないので、時刻表とにらめっこで行程を組んだ。
多度津から高知まで直通の鈍行はない。阿波池田で乗り換えないといけない。土讃線のスイッチバックは多度津から阿波池田までの途中、香川・徳島の県境近くの「坪尻駅」と阿波池田から高知までの途中の「新改駅」の2ヶ所あります。箱根登山鉄道では外のホームで運転手と車掌が入れ替わっているが、1両のワンマンカーだから運転手はその都度前後の運転席へ車内を通っていた。10数人の乗客は鈍行でないと味わえないこの光景を見るための鉄道ファンが大半で、地元客はごくわずかでした。

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 3日目はJR四国で最も赤字路線の予土線に乗る。ホビー列車(外観は新幹線最初の0系、車内に模型列車の展示)が名物でその最前列に乗れた。1両の車内には約20人。座席はほぼ満席。廃線になる前に乗っておこうと思われる乗客で始発の窪川から宇和島まで乗り通す。地元客はパラパラで短距離利用。ホビーでなければガラガラなのかもしれない。途中の土佐大正駅では約20分停車。車内にトイレが無いので、「駅の改札口近くのトイレをどうぞ」と車内アナウンス。ホームが高架なので地下道を通って向かうとパン販売の売店がありました。誘導するための停車にも思えたが、過疎地の生き残りに役立てばと乗客の大半が購入。カレーパンが名物とかで食べてみると美味しかった。若い頃に予土線は乗ったが(?)、四万十川沿いの素晴らしい景観を楽しめる。乗客が少ないから廃止を考えるではなく、私は残すべきローカル線だと思います。