紀行

高齢者から後期高齢者になり山紀行 百名山を登るJ

  金井 裕
  百名山14  蓼科山(2530m)  2023/11/28    
高齢者から後期高齢者になり、初めて経験した雪の山です。
ちらちらみぞれと小雨が降る、長野県の北八ヶ岳、蓼科山を登る。
蓼科山へは北側にある七合目登山口が有名ですが冬季は登山道は雪により閉鎖されるとの事で急遽、南側にあるすずらん峠の蓼科山登山口から登ることにしました、二つの急登を有するコースです。

入山すると昨夜からの天候でクマザサが茂る登山道は笹も濡れており、早々と足元も濡れてきた。足元に気を取られ、急な登りにも気付かないほどであった。しばらく平坦な樹林帯を歩くが周囲の展望は皆無だ、標高も高くなり岩場の急登が始まるが足元には小雪が舞い降りている。

蓼科山登山道

長い岩場を登り、ゆるやかな道に、見上げる先に見える急登する道も雪が積もっており、ここで初めて軽アイゼンを装着して登る。
大きな岩場が連続しています、上の方の頂上直下には真白に覆われたハイマツが見え、森林限界まで登った事を実感する。

この先からは遮るものがない岩稜地帯の登山だ。雪が混ざった突風が吹き荒れ、雪が顔に当たり歩きにくい、岩肌やポールにはエビの尻尾と言われる雪が凍着している。
風に飛ばされないように雪に覆われた登山コースの目印を捜しながら登るとようやく蓼科山頂ヒュッテに着いたがヒュッテは閉まっていた。

蓼科山頂上 

山頂目指して歩くと頂上は平らな岩場だが風は強い、晴れていれば八ヶ岳連峰を含めたアルプス連山等が見えるのだが、周囲は真っ白で何も見えない、仕方なく早々と下山する事にした。

岩稜帯の下山は砂粒手の様な雪が顔を襲い、痛い、樹林帯まで来るとやっと風を防ぐことができてひと安心。雪が降る登山道もアイゼンを付けてるお陰で滑らずに足もスムーズに進む、途中で登山者に遭遇するが頂上での突風が心配される。
小雪も降りやまず、靴底のアイゼンには落ち葉が挟まり、落ち葉を落としながら急な道を下山する。休憩後、その先の岩場とクマザサの道は一気に登山口まで下山した、冬山の登山を初めて経験した。

登山口から空を見上げると晴れ間が見え隠れする、帰路途中の温泉で入浴しながら外を見ると小雪が舞っており、蓼科山頂も真白な景色です。
車中から見える八ヶ岳連峰は全体に白く、雪に覆われ、寒波の影響が伺える蓼科山紀行でした。