随筆

孫と歩いた『京都ツーデーウォーク』

 福井 正彦
    おととし、孫の高校卒業を記念して「京都ツーデーウォーク」に二人で参加し、京都市内を観光しながら歩いた。今年も歩くか?と訊くと「歩いてもかまへんで」と返事があったので、3月15、16日の「ツーデーウォーク」に参加した。
  スタート・ゴール会場は京都駅から10分の梅小路公園。距離は2日とも20kmにして、京都の街をゆっくり楽しみながら歩こうとスタートした。鴨川の右岸を歩行、下賀茂神社へ2日間の安全祈願に参拝、哲学者西田幾多郎が散策・思索にふけった疏水べりの哲学の道から、孫が希望していた銀閣寺へ。きらびやかな金閣寺に対し落ちついた風情の銀閣寺境内を散策した。CPの大豊神社で昼食。午後は平安京の壮麗さを偲ばせる平安神宮に参拝、知恩院・高台寺公園そして「清水の舞台」の清水寺から、石畳の坂道に沿って街が形成され優れた歴史的景観を伝える産寧坂(3年坂ここで転べば3年の寿命が縮まる)を下った。そして五条大橋から西本願寺を経て梅小路公園でゴール。お疲れさまのビールで乾杯!
  2日目。高瀬川を渡って右の三十三間堂は前回拝観したので横目で見ながらパス。京都五山の一つ東福寺は紅葉の名所、臥雲橋は屋根のある木造の橋廊で、そこから望む渓谷が美しい。20分ほど住宅街を歩くと伏見稲荷大社である。朱塗りの千本鳥居をくぐり抜けると、きれいに手入れされた竹林の小道がつづく。鳥羽離宮公園で30kmコースと合流し昼食。午後は羅城門跡(黒澤明が「羅生門」で映画化)を見て、ゴール手前の東寺で寄り道をした。五重塔(世界文化遺産)は木造建造物では高さが日本一だ。
  2日間の孫と爺の楽しかったウオーキングが無事終了。つきあってくれた孫に感謝 感謝である。