紀行

皇居乾通りを歩く

 平成26年12月9日 池内淑皓

 天皇陛下の傘寿を記念して、天皇・皇后両陛下が特別に坂下門から乾門まで、750mの乾通り散策を許可して頂いた。春に続いて12月3日から7日(日)まで一般開放となった。3日から6日までの間一日5万人、6万人との数字を見てためらっていたが、最終日の12月7日(日)は快晴との天気予報で、早起きして皇居に向かった。
 8時40分坂下門前の広場に到着、既に相当並んでいたが、400m程の列であったので余裕を持って歩く事が出来た、宮内庁の集計では12月7日は84,980人で5日間の総計は349,500人であった。
 写真を見ながら乾通りを歩いてみよう。

「江戸城絵図」(古地図史料出版鰍謔闊用) 赤の点線は歩行を許可された坂下門から乾門までの道

          「歩行案内板の地図」 

 8:40分坂下門前に到着、既に400m程の行列が出来ていた。 左の赤いコーンはこれから折り返し並ぶ人たちの列位置

 手荷物検査を受け、金属探知検査を受けて坂下門へ向かう

「坂下門」 江戸城内郭門の一つ、西の丸大手門と内桜田門との間にある。江戸城の門で一番出入りの激しい門、宮内庁の出入門でもある。
 文久2年(1862)老中安藤信正(皇女和宮ご降嫁の関係者)は、ここで水戸浪士に切りつけられている。
 普段はこの領域から立ち入る事は出来ない。

           富士見櫓を望む

           富士見櫓を望む

           紅葉と富士見櫓

           「宮殿」  認証式、晩餐会 国事行為等に使用される

           乾門への道、7日の今日は紅葉が過ぎつつあった

           人、ひと、ひと の列

      北桔橋から見た乾通りの行列

           皇居内堀の蓮池濠から、石垣を見る。

        赤紅葉、江戸時代からの石垣に良く映える

 覆いかぶさるような木々の美しさに息を呑む、陛下が散策されるであろう所は、いつもこのように丹精されているのだろう。

          「局門」 城内のお局様達が出入りしていた門なのだろう



 「道灌濠」 古地図では下道灌濠と上道灌濠が見える、手つかずの自然が残っているに違いない

     北桔橋を見る

       北桔橋拡大、この橋を渡れば江戸城天守前に達する。

「乾門」 明治に入って建てられた京風の門、旧西の丸の裏門にあたり、皇居の乾(いぬい)の方角に造られたのでこの名が付いた。
 小春日和の今日、坂下門から乾門まで750mの距離を小1時間かけてそぞろ歩きを楽しんだ

「江戸城天守台跡」 ここに壮麗な天守閣があったが、明暦3年振袖火事により焼失、以降再建されなかった。          
 乾門を出て、北桔橋御門を入って、天守台を横目に大手門から退出した。

完 (不許複写)