紀行

江戸・東京の祭-14
        (江戸らしい祭-6
平野 武宏

本格的な春がすぐ近くまで来ている「おひなさま」の頃の話題です。
最寄り駅は代表例です。


[深大寺だるま市]

最寄駅 調布駅北口からバス利用

東京に春を呼ぶ、深大寺のだるま市は3月3日・4日に開催され、江戸時代中期から行われている春の風物詩です。
境内には大小の「だるま」を売る露店がずらりと並んでいます。ここでは特設の開眼所があり、僧侶が目入れをします。
買った、だるまの「左目」に物事の始まりを意味する「阿(ア)」を、願いが叶ったら、だるまの「右目」に終わりの「吽(ウン)」の字を書き入れてもらい、寺の「だるま納め所」に納めるとのこと。
写真下のポスターには「大火の際、大師の自画像が大師尊像を守った霊感は七転び八起きのだるま信仰を生み、また養蚕の盛んであった、この地方の人々の豊産を願う心が結ばれて、だるま市が立つようになった」と記載。
だるまの「眉は鶴」、「鬚は亀」の縁起物で赤い色は魔除け、達磨大師が農民の副業にだるま作りを教えたとだるまの故郷、高崎の少林寺を訪ねた時に知りました。

 

 

 

 

 

 

[こぼれ話] 素盞雄神社のおひなさま

ウォーキングの例会で南千住(荒川区)の素盞雄(スサノオ)神社に立ち寄ったら、神社内がおひなさまで溢れていました。各家庭でお役目を果たし、奉納されたおひなさまで1,000体以上あるそうです。建物内に入りきれず、境内におひなさま用のテントが3張ありました。スサとは「荒・清浄」の意味で身に降りかかる悪いことを荒々しい程の強い力で祓い清める神様で、通称「天王さま」と呼ばれているそうです。神社は千住大橋のたもとにあり松尾芭蕉「奥の細道」矢立の地です。
写真下左は社殿脇の階段、右は神楽殿に飾られたおひなさま

 


 写真下左は参集殿、右は境内のテントに飾られたおひなさま

   


[こぼれ話]  寒桜

2月下旬に梅を見に行ったら、寒桜に出会いました。
西新井大師(足立区)寒桜の説明板には「(珍樹)寒桜 当山の寒桜はカンヒザクラ系の雑種で桜の中では最も早く開花し、通常であれば2月上旬から3月上旬まで長期間楽しむことが出来る。このような寒桜は都内ではあまり見ることが出来ない」と記載。
               





同じ頃に行った小石川植物園(文京区)にも寒桜(写真下)がありました。一本の木でしたが、見事に咲いた寒桜でした。

 

寒桜は新宿御苑(新宿区)が見事だと知り、出かけました。
広い園内には数本の寒桜の木があり、見事に咲き誇り、一足早いお花見でした。

 

 

 

 


 次回は新しい祭り-2です。
               
              
 
   
平野 寅次郎 拝